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おうちでできる!食品ロス対策 前編

「食品ロス」や「フードロス」という言葉を耳にしたことがありますか? 最近ではニュースなどでもよく話題に出るようになりましたね。 食品ロスとは、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品のこと。消費者庁のデータによると、日本での食品ロスはおよそ522万トン!これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料支援量(2020年で年間約420万トン)の1.2倍に相当します。この食品ロスを国民一人当たりに換算すると“お茶碗約1杯分(約113g)の食べもの”が毎日捨てられていることになるそうです。とてももったいないですよね。同じ地球に住む世界の人々のため、そして環境のために私たちができることを一緒に探してみましょう!

食品ロスを減らすためにできること その1 その食材、本当に食べられない?食材を見直してみよう。

何気なく料理に使っている食材で捨てている部分を見直してみましょう。

ブロッコリーの茎

みなさんがよく食べているのは、花蕾と呼ばれる濃い緑色の部分ですが、実は、その下の茎の部分も食べることができます!
茎の断面に、うっすらと枠のような線が見えるでしょうか。
この線の外側は繊維が硬いため食べにくいですが、内側は加熱するととても柔らかくて甘みが強いのです!
茎の部分も外側をそぎ落とせば捨てずに美味しく食べられますよ♪

ブロッコリーの茎部分

かぶや大根の葉

かぶや大根には立派な葉がついていることがあります。
ついつい白い部分に注目しがちですが、実はこの茎や葉にはβカロテンカルシウムといった健康維持に重要な栄養素が含まれています。
特に捨てがちなのは葉っぱがしおれている場合。野菜も花と一緒で、根元を少し切って水につければ、早いものだと数分でピンと元気になります。
葉がついたままでは冷蔵庫内で場所をとってしまうため、葉を切り離して使いやすいサイズに切り、洗って水けを取って保存袋などに入れておくと、さっと使えて無駄がありません。
炒飯、味噌汁、パスタと様々な料理に活用できて彩りもきれいなのでぜひ活用してくださいね。

かぶの葉部分

にんじんの皮

にんじんの皮も捨ててしまうことが多いと思いますが、実は食べられます。ピーラーで向いた皮を細かく刻んでそのまま料理に使うのはもちろん、使う前に数時間天日にあてて干し野菜風にするのもオススメです。冬の晴れた日は空気が乾燥しているため、干し野菜を作るのに適しています。

食品ロスを減らすためにできること その2 冷蔵庫をこまめにチェックしよう!

冷蔵庫の整理整頓はできていますか? 奥にしまったもの、何かの下になっているもの、気がつけばずっとあるもの・・・。冷蔵庫に入っているものを把握していないと、重複して買ってしまい、さらなるロスにつながるという悪循環に陥る可能性も。毎日チェックするのが理想的ですが、まずは買い物に行く前に冷蔵庫を一掃して「本当に必要なものは何か」をチェックしましょう。
冷蔵庫以外でも、ストック用にと購入した常温で保存できる食品や、お土産でもらった珍しい調味料などをしまい込んでいませんか。食品を置いている棚も冷蔵庫と同様にこまめにチェックしてロスを減らしましょう!

参考:食品ロスについて知る・学ぶ (消費者庁)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/education/

担当者プロフィール

管理栄養士 磯村 優貴恵

管理栄養士としてダイエット専門のサロンにて食事指導を行う。その際に具体的なメニュー提案や調理方法の伝承の必要性を感じ、3年間の料理経験を積む。その後特定保健指導を経て独立。
「栄養士をもっと身近に!」をモットーとして、子供から大人まで一緒に食べられるおいしいレシピの提供や食事の大切さを紙面やWEBにて発信中。