食育Q&A
「野菜ジュースは野菜の代わりになる?」「塩分の少ない料理にするためには?」etc.
小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。
そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。
野菜ジュースは野菜の代わりになる?中学生 生徒より
野菜の代わりに野菜ジュースを飲むのはありですか?
最近では食塩や砂糖不使用のおいしい野菜ジュースもたくさん目にするようになりましたね。
どうしても野菜がとれないときの対策として野菜ジュースを選ぶのはひとつの方法です。
しかし、ジュースを作る際に壊れてしまったり除かれてしまったりする栄養素もあることを知っておきましょう。
また、野菜ジュースを飲むことと野菜を食べることの大きな違いは、「噛む」というアクションの有無にもあります。野菜を食べることは、口を動かし、胃腸が動いて栄養を吸収するという体の機能をしっかりと使うことができる大切な行動でもあるのです。
なお、野菜には旬があります。毎日同じ野菜だと飽きてしまいますが、季節ごとに違った野菜を取り入れることで、飽きずに楽しく野菜をいただくことができますよ。
塩分の少ない料理にするためには?中学校 保護者より
塩分の少ない料理にするためにはどうしたらよいですか?
日本人は塩分を摂りすぎている傾向にあることは良く知られていますね。しかし、急に塩分を減らした料理にしてしまうと味気なくてなんだか食事がつまらなく感じてしまうことも。
無理なく減塩料理を楽しむためには
- ・酸味の活用(酢、柑橘果汁など)
- ・スパイスの活用(カレー粉、シナモンなど)
- ・うま味の活用(きのこ類やトマトなどのうま味の強い食材を活用。だし汁は食塩無添加のだしパックでもOK!)
- ・香りの活用(ハーブや香辛料、柑橘類、加熱調理の際の香ばしさなど)
- ・しょうゆは「かける」ではなく「ちょんちょんとつける」(食材につく量が減ることで減塩)
- ・ラーメンやうどん、そばなどの麺類は汁を飲み干さない
などちょっとした工夫で叶うことがたくさんあります!
また、自宅でパパっと作る時には計量せずに作っていることも多いと思います。食塩や塩分のある調味料は計量してから調理をするようにすると、実際にどのくらい塩分をとっているかを知ることができるので、減塩するために何を減らしたらよいかが明確になりますよ。
まずは現状どのくらい塩分をとっているか、振り返ることから始めてみましょう♪
筋肉をつけるには何を食べればよい?中学校 生徒より
筋肉をつけるにはどのような物を食べれば良いですか。
筋肉をつける=たんぱく質、と考える方も多いと思います。もちろん、たんぱく質は筋肉をはじめとして骨や内臓、血管など体の土台作りに欠かせない栄養素です。
しかし、私たちの体は一つの栄養素だけを取ればよい、というものではありません。筋肉をつけるためにも同じことがいえます。たんぱく質をしっかりとることはもちろん、たんぱく質の代謝に関わるビタミンB6も欠かせません。また、体を動かす(筋肉を動かす)ためにはエネルギーが必要となります。エネルギー源でもある糖質も一緒にとることで、筋肉をつけるためにたんぱく質をより効率よく使えるようになるのです!
たんぱく質を多く含む食べ物には肉、魚、卵、大豆製品など主菜となるメニューに多く含まれます。また、糖質を多く含む食材にはごはん、パン、麺類など主食になるメニューに多く含まれます。もちろん、体の調子を整えるためには野菜やきのこ、海藻類に多く含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養素もとても大切です。
○○だけを食べる、といった偏った食事ではなく、様々な食材を取り入れることで栄養バランスもとりやすくなりますよ。
食育Q&A担当者プロフィール
管理栄養士 磯村 優貴恵(いそむら ゆきえ)
管理栄養士としてダイエット専門のサロンにて食事指導を行う。その際に具体的なメニュー提案や調理方法の伝承の必要性を感じ、3年間の料理経験を積む。その後特定保健指導を経て独立。「栄養士をもっと身近に!」をモットーとして、子供から大人まで一緒に食べられるおいしいレシピの提供や食事の大切さを紙面やWEBにて発信中。
食育セミナー実施中!
ダノン健康栄養財団では、子どもから大人まで、幅広い年齢層に正しい食生活、生活習慣の知識を身につけてもらえるよう、小・中学校などの教育現場で「食育出前授業」やスポーツチーム向けの「スポーツ栄養学講座」を行っています。
講座のお問い合わせ、お申し込み受付はこちらの「ダノン健康栄養財団」ホームページよりご確認ください。