食育Q&A
「ダイエットをしながら栄養をとるには?」「朝食は毎日同じでもいい?」
小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。
そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。
ダイエットをしながら栄養をとるには?中学生 生徒より
ダイエットをしながら栄養をとるにはどうすればいいですか?
質問者さんの「ダイエット」とは「体重を減らしてスリムな体形になりたい」ということでしょうか。
成長期の皆さんはまだまだ体が成長する可能性をたくさん秘めています。この時期に栄養が偏った食事を続けていたり、極端にエネルギー量が少ない食事をしていたりすると、せっかくの可能性を狭めてしまうことにもつながります。また、勉強や運動の際にエネルギー不足で実力が発揮できなかったり、体調を崩しやすくなったりすることも考えられます。
ダイエットをするためには
① 基本となる食事のバランスを知る
「何をどのくらい食べたらよいか」が分からなくなったら、食事バランスガイドを参考にすることはもちろん、学校にいる栄養士の先生に直接聞くこともオススメです。
② ダイエットを始める前に現在の食習慣と運動習慣を振り返る
1日3食(+補食)の量は適量なのに、学校から帰ってお菓子をたくさん食べていたり、お風呂上りや寝る前に小腹が空いてアイスやチョコなどのお菓子を食べていたりと、実は3食以外の部分でエネルギーを多くとりすぎているかもしれません。
また、スマホやタブレットといったスクリーンタイムが長く、エネルギー消費につながる運動が不足していないかなど食事と運動の双方から振り返ってみましょう。
③ ①、②をベースとして今の自分にとって必要な行動を見つける
例えば
- ・お菓子を減らしてごはんをしっかりと食べる
- ・ダラダラと続けていたスクリーンタイムを30分短くしてその時間をウォーキングにあてる
- ・夕食後のアイスをやめる
など、「これならできる!」と思える目標を定めていきましょう。
朝食は毎日同じでもいい?小学生 児童より
ほとんど毎日、朝食にパンを食べています。同じものを食べることで体に害があったりしますか?
毎日朝食を食べているというのは素晴らしいことですね!
朝食が同じようなメニューであることは悪いことではありません。また、パンだからダメ、ごはんだから良い、ということでもありません。大切なのは「必要な栄養素が十分にとれているか」ということです。
例えば、朝食に食べるのが食パン1枚のみや、菓子パン1個のみである場合、糖質や脂質などの栄養素は十分にとれているかもしれませんが、体を作る元となるたんぱく質や体の調子を整えるビタミンやミネラル、食物繊維といった栄養素は不足しがちです。
食パンにトマトやチーズをのせてピザトーストにする、菓子パンではなくハムや野菜を挟んだサンドイッチにするというのはいかがでしょう。
また、ヨーグルトや季節のフルーツを追加する、野菜スープをプラスするなど、ちょっとした工夫で不足しがちな栄養素を補うことができます。私たちの体はたくさんの栄養素が協力し合うことで元気な状態を保つことができます。
ぜひ、朝ごはんに足りていないな、と思う栄養素がプラスできるような食品を探してみてくださいね。
食育Q&A担当者プロフィール
管理栄養士 磯村 優貴恵(いそむら ゆきえ)
管理栄養士としてダイエット専門のサロンにて食事指導を行う。その際に具体的なメニュー提案や調理方法の伝承の必要性を感じ、3年間の料理経験を積む。その後特定保健指導を経て独立。「栄養士をもっと身近に!」をモットーとして、子供から大人まで一緒に食べられるおいしいレシピの提供や食事の大切さを紙面やWEBにて発信中。
食育セミナー実施中!
ダノン健康栄養財団では、子どもから大人まで、幅広い年齢層に正しい食生活、生活習慣の知識を身につけてもらえるよう、小・中学校などの教育現場で「食育出前授業」やスポーツチーム向けの「スポーツ栄養学講座」を行っています。
講座のお問い合わせ、お申し込み受付はこちらの「ダノン健康栄養財団」ホームページよりご確認ください。