食育Q&A
「短い睡眠時間は健康に影響がある?」「バナナのいいところを教えてください」
小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。
そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。
睡眠時間が5~6時間だと健康に影響はありますか。中学生 生徒より
睡眠時間が5~6時間だと健康に影響はありますか。
眠っている間、皆さんの体の中では様々なことが起こっています。
- 成長をサポート
特にぐっすりと深い眠りの時には成長ホルモンが多く分泌されます。成長ホルモンはみなさんの成長を助けることはもちろんですが、疲れた体を元気に回復させる働きやお肌の再生を手伝うなどの働きもあります。
- 情報の整理
眠っている間、脳の中ではその日にあったことを整理して記憶する、という情報処理が行われています。勉強やスポーツ、その他の知識や情報をきちんと整理するためにも適切な睡眠時間を確保することが重要です。
適切な睡眠時間は年代によって変わってきます。
健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省)では「夜更かしなどの生活習慣に関連する睡眠不足を防止する観点から、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保すること」が推奨されています。
想像していたよりも睡眠時間が長い!と思われる方も多いでしょう。しかし、将来につながる大切な時期にいるみなさんが心身ともに健康でいるためにも日ごろから質の良い睡眠を心がけましょう。
バナナのいいところを教えてください中学校 保護者より
バナナのいいところを教えてください。
バナナの良いところは何と言っても「手軽に食べられる」ことではないでしょうか。
何かと忙しく時間が限られている朝ですが、1日を元気に始めるためにも朝ごはんはぜひ食べてほしいもの。朝あまり時間がなくても皮をむいたらすぐに食べられるバナナは朝食や間食の強い味方です(もちろん、朝食では主食や副菜など様々な食材を食べられるとさらに◎)。
栄養面では
- ・糖質・・・脳と体のエネルギー源となる
- ・食物繊維・・・腸内環境を整える
- ・カリウム・・・余分なナトリウムを排出する、神経の興奮性や筋肉の収縮に関わる
- ・ビタミンB6・・・たんぱく質の代謝を助ける
といった働きを持つ栄養素が含まれます。
また、「トリプトファン」という必須アミノ酸の一種も含まれています。トリプトファンはセロトニンというホルモンの材料となり、セロトニンは眠りを誘うホルモンともいわれるメラトニンの材料となります。
みなさんの健康面を様々な面からサポートしてくれるバナナ。ぜひ、生活に上手に取り入れてくださいね。
食育Q&A担当者プロフィール
管理栄養士 磯村 優貴恵(いそむら ゆきえ)
管理栄養士としてダイエット専門のサロンにて食事指導を行う。その際に具体的なメニュー提案や調理方法の伝承の必要性を感じ、3年間の料理経験を積む。その後特定保健指導を経て独立。「栄養士をもっと身近に!」をモットーとして、子供から大人まで一緒に食べられるおいしいレシピの提供や食事の大切さを紙面やWEBにて発信中。
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ダノン健康栄養財団では、子どもから大人まで、幅広い年齢層に正しい食生活、生活習慣の知識を身につけてもらえるよう、小・中学校などの教育現場で「食育出前授業」やスポーツチーム向けの「スポーツ栄養学講座」を行っています。
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