食育Q&A
「身長を高くするためにはどんな食事がいい?」「カルシウムを多く含む食べ物は、牛乳以外に何がある?」
小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。
そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。
身長を高くするためにはどんな食事がいい?中学生 生徒より
身長を高くするためにはどのような食事をすればいいですか?
これさえ食べていれば、身長が伸びる!という、魔法のような食べ物は残念ながらありません。
みなさんの年代は「成長期」といって、成長する可能性を十分に備えている大切な時期です。成長期の可能性を活かすためには毎日の食事を見直し、整えることが重要です。「バランスの良い食事ってなに?」と思ったらぜひ食事バランスガイドを参考にしてみてくださいね。
- ・元気と集中のもとである主食(ごはん、パン、麺類など)
- ・体の調子を整える副菜(野菜、きのこ類、海藻類、いも類)
- ・体の土台をつくる主菜(肉、魚、卵、大豆)
- ・丈夫な骨や歯を作る牛乳・乳製品(ヨーグルト、チーズなど)
- ・エネルギーもあり、体の調子を整えるのにも役立つ果物(デザートや間食にもオススメ)
まずはこれらが普段の食事でしっかりと取り入れられているかをふり返りましょう。
特に筋肉や骨の土台ともなるたんぱく質や丈夫な骨や歯を作るのに役立つカルシウムをはじめとしたミネラル類は成長期に重要な栄養素です。
また、成長期の特徴として「生きていくために必要なエネルギー」に加えて「成長するためのエネルギー」も必要となりますので、エネルギー不足にならないように3食に加えて必要であれば補食も活用しましょう。
カルシウムを多く含む食べ物は、牛乳以外に何がある?中学生 生徒より
アレルギーがあるのですが、牛乳の他にもカルシウムを多くとれるものはありますか?
カルシウムは牛乳や乳製品に多く含まれており、体への吸収率も良いのでよく知られていますよね。しかし、実は魚や海藻、野菜類や豆類にもカルシウムは含まれています!魚からカルシウムを摂るポイントは「骨や殻ごと食べられるもの」です。しらす、干しエビ、鯖缶、いわし缶、ししゃもなどは手軽に骨ごと食べられる食材です。
海藻類では、昆布やわかめ、のり、もずく、ひじきなど様々な種類があります。
例えば、
- ・昆布・・・切り昆布の炒め物、昆布の佃煮
- ・わかめ・・・海藻サラダ、味噌汁、酢の物
- ・のり・・・焼きのり、のり佃煮
- ・もずく・・・酢の物
- ・ひじき・・・煮物、白和え、混ぜご飯
など、海藻のレシピは意外と豊富です♪ぜひ様々な種類や調理法で取り入れてみましょう。
野菜類では、小松菜、チンゲン菜、菜の花、春菊などに多く含まれます。
豆類では特に大豆に多く含まれるため、豆腐、納豆、厚揚げ、がんもどきなどはおすすめです。
大切なのは毎日継続して摂り続けること。様々な食材や調理法を活用して、毎日おいしくカルシウム補給を続けてくださいね。
食育Q&A担当者プロフィール
管理栄養士 磯村 優貴恵(いそむら ゆきえ)
管理栄養士としてダイエット専門のサロンにて食事指導を行う。その際に具体的なメニュー提案や調理方法の伝承の必要性を感じ、3年間の料理経験を積む。その後特定保健指導を経て独立。「栄養士をもっと身近に!」をモットーとして、子供から大人まで一緒に食べられるおいしいレシピの提供や食事の大切さを紙面やWEBにて発信中。
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ダノン健康栄養財団では、子どもから大人まで、幅広い年齢層に正しい食生活、生活習慣の知識を身につけてもらえるよう、小・中学校などの教育現場で「食育出前授業」やスポーツチーム向けの「スポーツ栄養学講座」を行っています。
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