食育Q&A

「お腹をこわしやすいです・・・」「夜食は食べない方が良いですか?」

小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。

そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。

お腹をこわしやすいです・・・

子どもがよくお腹をこわします。そのような時にはどんな物を食べたら良いでしょうか?

胃腸の機能が低下すると、食べたものをうまく消化することができず、お腹が痛くなったり下痢をしたりします。そのような時には、胃腸に負担をかけない(=消化の良い)食事を心がける必要があります。

ポイント① 消化の良い食品を使う

消化の良い食品とは、消化に必要な時間が短く、胃腸に負担がかかりにくい食品です。脂肪を多く含む食品や、食物繊維の多い食品は消化に時間がかかるので、お腹の調子が悪い時には注意しましょう。

ポイント② 調理の工夫で消化を良くする

次のような調理の工夫で、消化を良くすることもできます。
・小さめに切る
・野菜などは繊維を断つように切るか、すりおろす
・「炒める」「揚げる」など、油を多く使う調理法を避け、「ゆでる」「蒸す」「煮る」などの調理法を選ぶ
・やわらかく煮込む

ポイント③ 刺激物は避ける

お腹の調子が悪い時は、胃に刺激となるもの(辛いもの、酸味の強いもの、塩分の多いもの、カフェインを多く含む飲み物など)を避けるようにしましょう。

また、よく噛んで食べることも大切です。歯で食べ物が小さくすりつぶされることや、だ液に含まれる消化酵素の働きによって、胃腸への負担を軽くすることができるからです。
なお、ポイント①で示した食品例は、あくまで「お腹の調子が悪い時」を想定したものです。注意したい食品の中にも、体に大切な働きをする栄養素がたくさん含まれています。十分な休養をとるなどして体のコンディションを整えて、色々な食品をしっかり食べられるようになると良いですね!

夜食は食べない方が良いですか?中学生 生徒より

夜食は食べない方が良いですか?食べるとしたらどんな物が良いですか?

寝る直前のような遅い時間に食事をとると、胃腸に負担がかかり、翌朝に胃もたれして朝食が食べられなくなったりします。また、体を休めるはずの睡眠中にも消化のために体が働いていることから、睡眠の質が悪くなってしまうとも言われています。体のリズムを保ち、健康な体を作るためには、朝・昼・夕の3回の食事を規則正しく食べることが大切であり、遅い時間の食事や、夕食を食べた後の食事は、基本的にはあまりオススメできません。

とは言っても、塾や習い事で帰宅時間が遅くなるなどの事情がある場合には、夜食もやむを得ない部分がありますよね。そのような場合には、「食べるもの(内容)」に気をつけるようにしましょう。夜食のポイントは“消化の良いものを、軽く”です!

例えば、「塾などに行く前にしっかりと夕食を食べたけれど、帰ってきたらお腹が空いてしまった」という時にオススメなのが、冷蔵庫から出してサッと食べられるヨーグルトです。ヨーグルトは、原料である牛乳に含まれるたんぱく質の一部が乳酸菌によって分解されており、消化吸収の良い食べ物です!

また、「塾などに行く前には、夕食の時間を十分にとることができない」という場合には“分食作戦”はいかがでしょうか。分食とは、1回の食事を分けてとることです。出かける前に、おにぎりなどでエネルギー補給をしておき、帰宅後の食事は消化の良い軽めの料理を食べるようにします。お腹が空いていると、ハンバーグや空揚げなど肉料理をガッツリ食べたくなるかもしれませんが、脂質の多い料理は消化に時間がかかってしまうので、夜食では避けるようにしましょう。豆腐やささみ、野菜などを煮込んだスープや鍋物などは、胃腸への負担をおさえることができてオススメです!

おうちの人とも相談しながら、なるべく規則正しい生活(食事・睡眠)を送れるように工夫していけると良いですね!

食育授業report幸手市立上高野小学校

平成29年2月2日、幸手市立上高野小学校に行ってきました。3年生の皆さんに「早寝・早起き・朝ごはん」の大切さについてお話しした後、保護者の皆さんに補足のお話しとマグカップヨーグルトケーキ作りのデモンストレーションをさせていただきました。講座終了後には数名のお母様が話しかけてくださり、「ケーキ作りを家でもやってみたい」などのご感想をいただき嬉しかったです!

食育授業report葛飾区立道上小学校

平成29年2月9日、葛飾区立道上小学校に行ってきました。寒さが厳しい中、大勢の保護者の方が熱心に聴講されている様子がとても印象的でした。葛飾区ではずいぶん前から「ノーテレビ・ノーゲームデー」を設け、「早寝・早起き・朝ごはん」にも力を入れているとのこと。地域全体で良い生活習慣を身につけ、元気な毎日を過ごしていけたらとても素敵ですね!

食育授業reportふじみ野市立西原小学校

平成29年2月22日、ふじみ野市立西原小学校で、教職員、保護者、そして地域にお住まいの皆様を対象に食育講座を行いました。講座の時間が約1時間半とたっぷりあったので、「早寝・早起き・朝ごはん」の大切さを中心に、色々なことをお話しさせていただきましたが、皆さんとても熱心に、メモをとりながら聴講されていました。お話しした内容が、地域の健康づくりに少しでも役立てば嬉しいです!

食育授業report浦安市立南小学校

平成29年3月8日、浦安市立南小学校で、1年生と保護者の皆さんに「早寝・早起き・朝ごはん」の大切さについてお話ししてきました。1年生はみんな、元気いっぱい!マグカップヨーグルトケーキのデモンストレーションも、興味深そうに見ていましたね。おうちでも、作ってみてくれたかな?

食育授業report川崎市立有馬中学校

平成29年3月13日、川崎市立有馬中学校の1年生の皆さんに、生活リズムを整えることの重要性についてお話ししてきました。講座後に代表の生徒さんが、気持ちのこもった感想を発表してくれました。「目標達成のために早寝・早起き・朝ごはんを頑張りたい」という、講座の内容をしっかりと理解してくださったからこその感想に、とても感動しました!

食育Q&A担当者プロフィール

伊藤 真理子(いとう まりこ)

1999年、東京農業大学農学部栄養学科管理栄養士専攻卒業。フリーの管理栄養士として、セミナーの企画・運営、執筆、特定保健指導など幅広く活動中。

食育セミナー実施中!

ダノン健康栄養財団では、子どもから大人まで、幅広い年齢層に正しい食生活、生活習慣の知識を身につけてもらえるよう、小・中学校などの教育現場で「食育出前授業」やスポーツチーム向けの「スポーツ栄養学講座」を行っています。

講座のお問い合わせ、お申し込み受付はこちらの「ダノン健康栄養財団」ホームページよりご確認ください。

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