スポーツ栄養学

「体温とパフォーマンス、食事の関係」
今月の話題:遅発性筋肉痛と栄養補給の関係

体温とパフォーマンス、食事の関係

今年の夏は記録づくめの暑さで、秋になっても夏日の日数が更新されたりと“暑さ”がキーワードの季節でしたが、さすがに最近は“最低気温”や“初霜”などの言葉も耳にするようになりました。そこで、「〔冬=寒い〕から、運動はしない」ではなく、冬ならではの食事の注意点も考慮しながら、冬場の運動を考えていくことが大事です

競技の種類にもよりますが、冬の方が良い成績が出るスポーツも多いようです。とは言え、寒い時期は、筋温の低下、室温と外気温の違いから、けがをしやすいという心配もあります。また、気温が低いことへの対処が適切に行われないと“低体温症”の心配もあります。暑い夏には熱中症の心配をしながら対策を練ったように、暖冬予報が出ているものの寒い冬を元気で健康に過ごすために、冬には冬の対策を考えてみましょう。

気温が低い季節に、それに合った対策を立てないでいると、“恒温動物”である人間でも体温の低下が見られるようになります。さらに、体温が下がることで免疫力が低下するという発表は日本に限らず世界でも言われていることです。具体的には、体温がしっかり保たれていれば、血流もよくなりますし、それに伴いリンパ球など白血球の一部が活性化して、体内にウイルスや細菌などの異物が侵入するのを防いでくれるということです。
体温の低下を防ぐためのポイントとして言われている生活習慣は、①熱を発生する筋肉を作るための運動をすること ②欠食せずに、バランスのとれた食事をすることです。体温(平熱)が1℃下がることで、免疫力が30%下がるといわれています。つまり、食事で大事なことはバランスを考えた食事を、欠食せずに一日3食摂ることが大切であり、それらに留意することで、冬場でも元気に過ごせ、パフォーマンスアップにもつながると言えます。

結論

冬でも健康に、そしてパフォーマンスアップを図るための二大ポイントは、寒い季節だからということなくいつもと同じように運動と食事に気を付けることです。食事については、欠食せずに一日3食、バランスよく食事をすることです。それらを留意することで、冬場でも元気に過ごせ、パフォーマンスアップにもつながると言えます。

遅発性筋肉痛と栄養補給の関係

寒い季節でも適度な運動は大事です。寒い季節だとついアップやクールダウンが疎かになりがちですが、そうなると筋肉痛(特に数時間後から数日後に現れる遅発性筋肉痛)も気になるところですが、バランスとタイミングに気を付けた食事をすることで軽減するという記事がありました。
具体的には運動後30分以内という栄養摂取のタイミング(“成長ホルモンの分泌”に合わせている)を守ること筋肉の修復に関係する“たんぱく質”、そして運動時に消費したエネルギー源を補うための炭水化物(糖質)を同時に摂ることが大事です。
そんなときには、コマーシャルなどの影響もあって“サプリメント”が最適で便利と思いがちですが、サプリメントに頼らなくても自分なりの工夫でタイミングも守れて(自分流)栄養補給用になるものがあるはずです。例えば、たんぱく質源としては、魚肉ソーセージ、味付け卵、牛乳、ヨーグルトなど、炭水化物源としては、バナナ、おにぎり、あんぱんなどが挙げられます。

栄養源の例

筋肉痛が嫌で、運動を控えることにならないためにもタイミングを考えた(自分流)栄養補給を考えてみましょう。

栄養学担当者プロフィール

久保田 尚子 先生

順天堂大学等の非常勤講師などを歴任しつつ、スポーツ栄養を中心とした栄養関連業務に従事。
<主な栄養サポート歴>JリーグFC東京((トップから育成年代)栄養アドバイザー、女子ソフトボール日本代表(2004年アテネオリンピック支援帯同)など
<主な雑誌連載>月刊誌『サッカークリニック』《勝つための栄養セミナー》等多数

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