スポーツ栄養学

「頑張れる身体づくり ~スポーツ栄養学的なアドバイス~」
今月の話題:今年の夏は、熱中症に特に注意!

今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、学校が長期間休校になったり、外出自粛の影響で、“外で遊ぶ”ことすらなかなか出来ない状況でした。そして、学校にも行かれない、放課後のクラブチームの活動も中止…と家の中で過ごすことが多くなり、熱中症になりやすかったり、『すぐ疲れる身体』になってしまうことが懸念されています。

“頑張れる!”とは、もちろんメンタルも大きく影響していますが、ばてにくい、疲れないということも関係します。それらが“栄養”とどんな関係があるのかを考えていきましょう。
まず、『ストレスに強くなる』ことです。だれでも多少のストレスを受けて生活をしているわけですが、そのストレスとじょうずに付き合って、ストレスに負けないことが大事です。

私たちにはストレスから身体を守る働きのある“抗ストレスホルモン”が分泌される機能があります。そのホルモンが機能生成に欠かせないのが“ビタミンC”です。つまり、ビタミンCをしっかり摂ること”が“頑張れる”ことにつながるとても有効なことと思って下さい。
また、ビタミンCには白血球を強化するなど免疫力を高める働きもあるといわれているので、まさに〔元気でいられる≒頑張れる〕にもつながります。
ただ、一つ注意点があります。ビタミンCは水溶性のため、一度にたくさんを摂っても身体に貯めておくことは出来ません
つまり、『これ一本で、ビタミンC一日分!』などというキャッチコピーにつられても、多く摂ったものは排泄されてしまうので、毎食少しずつ摂ることが大事です。

つぎに『疲れない身体』についてです。
“疲れない” = 『使ったエネルギーをいち早く補給する』ことです。
スポーツでも、勉強でも精一杯頑張れば、エネルギーを使い切った状態になります。
つまり、使ったエネルギーを“いち早く”補充することが、エネルギーの枯渇=エネルギー切れを防ぐことになります。
いつもエネルギーが満タンな状態にしておくことで、『頑張れる身体』でいられるということです。
ちなみに、使ったエネルギーの補充で、大事なポイントは、身体を動かすエネルギーも、頭を働かせるエネルギーも基本は“炭水化物由来”です。そして、炭水化物エネルギーになるためには“ビタミンB群”が欠かせないことです。 


結論

『これを食べたら、元気になる』というのは、残念ながらありません。今回は“頑張れる身体”≒“疲れない身体”と考えて、ビタミンCと炭水化物に特化してお伝えしましたが、今までもお伝えしたように『“バランスの調った食事”は、どんなときにも大事!』と心得て下さい。

今年の夏は、熱中症に特に注意!

先日、『マスクを付けていると、水分補給がしにくい!』という声を聞きました。確かに、自分自身を振り返ってみても、マスクを外す場所やタイミングを考えるとのどが渇いたかな?と思っても、つい『後で。。。』と思ってしまっているのに気が付きました。
それが、”今年の夏は特に熱中症予防が大事!”と言われている理由の一つです。
マスクを付けているために、水分補給のタイミングが取りにくくなってしまいます。しかし、『感染防止の3つの基本』には、“マスクの着用”が入っています。ただ、マスクを付けていることで体温はかなり上昇しているので、いつも以上に気を付けて水分補給を心掛けるようにしましょう
今年の夏が特に熱中症予防が大事と言われる二つ目の理由は、身体が”暑さ慣れ”していないことです。難しい言葉では“暑熱順化”と言いますが、今年は長期の休校や外出自粛で外に出ることが極端に少なかったため、私たちの身体が暑さに慣れていないうちにいきなり“真夏”になってしまいました。
そんなときには、もちろん『こまめな水分補給』が大事になりますが、もう一つ忘れて欲しくないことは『朝食からの水分補給』です。
以前ご紹介したように、“汁物付きの朝食”で約500mlの”エネルギー+ミネラル入りの水分”が摂れます。
寝ている間の脱水を解消するためにも、身体が水分不足の状態で一日のスタートを切らないためにも、朝食の大事さを改めて意識して、元気な一日をスタートさせて、夏を乗り切りましょう~!

栄養学担当者プロフィール

久保田 尚子 先生

順天堂大学等の非常勤講師などを歴任しつつ、スポーツ栄養を中心とした栄養関連業務に従事。
<主な栄養サポート歴>JリーグFC東京((トップから育成年代)栄養アドバイザー、女子ソフトボール日本代表(2004年アテネオリンピック支援帯同)など
<主な雑誌連載>月刊誌『サッカークリニック』《勝つための栄養セミナー》等多数

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