スポーツ食育インタビュー

卓球の木原美悠選手に、卓球の魅力や今後の目標についてうかがいました。選手としての身体づくり、強さの秘訣を探ります!

好きな教科は英語。中国語は自然と覚えました

「卓球の練習時間は、普段はどのくらいですか。」

「平日は学校から帰宅してから2時間とか、あまり多くはないです。」

「宿題などもありますよね?」

「そうですね。JOCエリートアカデミーのプログラムの中に『学習会』という授業があるんですけど、練習終わった後の30分程度です。」

「好きな教科はありますか?」

「英語です。海外で使うから、勉強はしといた方がいいかなって。」

「中国語なども必要になってきますか。」

「そうですね。卓球といったら中国が一番なので、中国語を覚えられたら中国人選手ともコミュニケーションが取れるので、便利ですね。今は聞き取るのは結構できるようになってきましたが、話すことがまだできない感じです。」

「中国語は独学ですか?」

「自分のコーチや練習相手も全員中国人なので、自然とですね。」

卓球の魅力は、「もっと勝ちたい!」と思えるところ

「泣きながら始まった卓球ですが、いつ頃から自分の意思で続けようと思い始めましたか?」

「小学生の全国大会で1年生から優勝して、それ以来『もうちょっと頑張ってみようかな』みたいな感じでした。」

「なぜ強いのか、その理由を自己分析してもらえますか。」

「普段の練習から、気持ちをリラックスさせて『遊ぶような感じ』で楽しんで卓球をやっていたんです。試合の時も同じような気持ちでやっています。それが良かったのではないかと。」

「人よりすごく努力したとか、そういう自覚はありませんか?」

「あまりないですね。普通に練習していただけって感じです。」

「卓球の魅力について教えてください。」

「試合で負けた時は本当に悔しいし、次は絶対に勝たないといけないと思ったり。勝った時はもっと強い人に勝ちたいと思うので、そこが魅力じゃないかなと思います。」

ストレスがたまらない、「天才肌」

「ご自身はどういう性格だと思われますか?」

「いつも元気、明るい感じ。」

「試合の途中で劣勢になってきた時など相当ストレスを感じると思いますが、どの様に対処されていますか。」

「ストレスは、今まであまりたまったことがありません。」

「不利になってきた時は、何を考えていますか?」

「試合中はあまり考えないタイプなので、ボールが来たら打つだけです。」

「その場を切り抜ける技が豊富にあるから、ですか?」

「はい!」

「きっと天才肌なのだと思いますね。」

「いつもリラックスした感じで、試合でもずっとニコニコしていますが、感情的になる事はありませんか?」

「あまり怒らないと思います。」

「試合の時にカッともならないですか?」

「ならないです。」

「冷静で落ち着いているところが大物ですね!では試合で負けた時は、どんな気持ちで次に挑んでいますか?」

「負けた試合でも試合の内容が良かったのであれば、あまり悔しくないです。自分の思った通りのプレーができない時は本当に悔しい。普段の練習では完璧にできている技術で、いざ試合になるとできないってなった時は、『なんでできないんだ』って考えたり、もっと練習が必要かなと考えます。それと、練習と同じようにできるように気持ちも少し変えていかないといけないな、って。そういう切り替えはしています。

オフの日は部屋で歌ってリフレッシュ

「オフの日は何をしていますか?」

「部屋でゆっくり、ベッドでゴロゴロ寝たりしています。」

「気分転換のための趣味などあれば教えてください。」

「歌を歌います。AIさんが好きで、『Story』をよく歌っています。」

「どこで歌うの?」

「自分の部屋で大声で歌っています。」

「一人部屋ですか?」

「いえ、小塩遥菜さん、長﨑美柚さんと三人部屋です。」

「同じ卓球メンバーですね。みんなに聴いてもらっているのですか?」

「一人で気にせず歌っています。それが生活になっているので、マイペースでやっています。」

体幹を鍛えることが今後の課題

「成長期の体格の変化など、それに合わせて対応したことはありますか?」

「小学生までは、あまりトレーニングや体幹作りをしてなかったんですが、中学1年生からJOCエリートアカデミーに入り、もう少しボールの威力をつけたいと思ってウェイトトレーニングをするようになりました。試合で動かされた時に体の軸がぶれないように、今では週に3回くらい体幹も鍛えています。」

「今の課題は体幹を鍛えることなんですね。」

「卓球では体幹が大事になってくるので、絶対にトレーニングをしないといけないと思っています。」

「木原選手の得意な技やプレーを教えて下さい。」

「自分の特長は、サーブの回転の変化やコースの変化をつけるのが得意ということです。あとバックハンドを素早く力強く打つことが得意です。」

「最後に、今後の目標を教えてください。」

「近い目標は、一大会ごとの試合を、一戦一戦大事にして勝てたらいいなと思っています。その後の目標は、2024年のオリンピックに出場することです。」

「明確で素晴らしい目標ですね!大いに注目、期待し、今後ますます応援したいと思います!」

取材日:2020年1月27日

選手&チームのご紹介

木原美悠 選手

JOCエリートアカデミー所属。木下アビエル神奈川(T. LEAGUE)。

ITTF世界ランキング最高位49位 (2020年2月現在)。

兵庫県明石市出身。身長164cm 15歳。

2019年1月全日本卓球選手権準優勝。14歳5か月での決勝進出は史上初。

ダブルスでは11月オーストリア・オープン、12月世界ジュニア選手権、2019 #ITTFワールドツアーグランドファイナル全てで優勝。

サーブは、ベテラン選手でもレシーブミスしてしまうほど切れた巻き込みサーブやしゃがみこみサーブなどを多用。特にコース取りとコントロールに優れている。ラリーでは下がらず強烈なカウンターを決める。高身長を生かしたフォアハンドでの速攻、スマッシュが強力な武器の一つ。