今回はプロバスケットボールチーム「NBL 千葉ジェッツ」で活やくしている上江田勇樹(うえたゆうき)選手に、子どものころから現在までの食生活について、お話をうかがいました! また、管理栄養士の伊藤真理子(いとうまりこ)先生に、栄養士の視点からコメントをいただきました。

ご飯つぶ一つ残さず食べて、10時間ねて、グングン成長!

「子どものころは、食べ物の好ききらいは有りましたか?」

「特になく、何でも食べてきました。ゴーヤなど『そんなに好きじゃないな』というものも、出されたら残さず食べる! それは母の教えです。いつの間にかそれが当たり前になって、今でもご飯つぶ一つ残さず食べていますよ。」

「朝食は、どのようなメニューが多かったですか?」

「和食と洋食は、半々くらいかな。自分はどちらかというと、パンの方が好きでした。パンにレタスやソーセージ、ポークの缶詰をはさんで。牛乳とヨーグルトは必ずあって、ヨーグルトはプレーンのままか、ちょっとハチミツを入れて食べるのが好きでしたね。飲物は朝でもサンピン茶(沖縄では定番のジャスミン茶)を飲んでました!」

「身長193cmと、とても背が高いですが、子どものころからたくさん食べていましたか?」

「いえ、小さいころは小食で、だんだん食べられるようになっていったんですよ。身長は、両親が大きいから、その影響もあるかな。小学校高学年くらいから中学~高校にかけて伸びましたね。すごく良くねる子どもで(笑)、1日10時間以上。当然早ねで、夜9時くらいにはもうねていました。」

高校で20Kg、大学で10Kg増量! つらくても食べる努力をした。

「バスケットボールを始めた時期やキッカケを教えてください。」

「小6のころ、親友がバスケをやっていて、さそわれたんです。最初は全然興味がなくて、ちょっとやる程度でした。身体が大きかったので、他にも色々な部活から声をかけられて、サッカーやバレーボールなど他の競技もやっていたんです。運動神経が、すごく良かったから(笑)。中学ではバスケ部に所属しながら、陸上競技で高とびをやっていました。」

「勉強に関してはいかがでしたか?」

「う~ん、好きではなかったですが(笑)、文武両道をめざしてしっかりやっていましたよ。自分の中で、家では宿題以外は勉強しないって決めてて、学校の授業をしっかり聞くだけでできると思っていたので、ずっとそのスタイル。塾も通わず学校の授業だけ集中して勉強していました。」

「基本的な生活習かんがしっかりされていたのですね。睡眠と朝ごはんをしっかりとっていたからこそ、授業に集中できたのだと思います。」

「学生のころのお弁当で、印象に残っているこんだてはありますか?」

「ポーク缶づめと玉子焼きが入ったおにぎりが好きで、よく作ってもらって、中学の時はそれを持って朝練に行っていましたね。あと、よくニンジンが入っていた印象があります。玉子と一しょにいためたものも好きでした。」

「スポーツをする上で、炭水化物のとれるおにぎりは重要ですね。玉子はタンパク質がしっかりありますし、スタミナがつきますね。野菜もよく食べられていたようで、素晴らしい。ニンジンは栄養面だけでなくお弁当のいろどりも良くなり、食欲もわきます。」

「子ども時代は早ね早起きで、朝も良く食べるからお腹の調子も良かったし、健康優良児でした。ただ中学のときもまだ食が細いままで、身長の割には食べないので、身体は細かったと思います。バスケはハードなんで、食べないとすぐやせちゃうんです。だから体重を維持(いじ)するためにも、また体を大きくする意味でもしっかり食べる努力をしました。高校に入ってようやく量を食べられるようになって、体重を20Kgぐらい増やし、大学ではさらに10Kgくらい増やしました。」

「ハードな運動でエネルギーをたくさん消費している中でそれだけ体重を増やすには、かなりの量を食べる必要があります。本当に大変な事だったと思います。」

「食事には、すごく時間かかってました。たまに食べるのにつかれて、食べながらねてたりってことも(笑)。」

「バスケットボールを始めたころと比べて、気持ちに変化はありましたか?」

「できなかったことができるようになってきて、楽しくて、朝から晩までボールにさわっていて、バスケに夢中でしたね。このころは先の事まで全然考えず、ただ楽しいと思ってやっていました。上手くなるためにNBAのビデオを観て、そのプレイを真似して自分で練習していつの間にか身についていった感じです。とにかく誰にも負けたくない! と思う気持ちが強くて、とりあえず『沖縄で一番のプレーヤーになろう!』って。」

「ツラかったり、やめたくなった事もありましたか?」

「ツラいと思ったことはありますが、やめたいとは思ったことは一度もなかったですね。でも自分がツラいと思っている時はチームメイトも同じ気持ちだと思うので、みんながんばっているから俺もやらなきゃ! っていう気持ちで乗り越えてきました。」

食事は試合の2時間前。水分補給もしっかりと!

「試合当日はどんな朝ごはんを食べていますか?」

「最近はシリアルに牛乳が多いです。ヨーグルトはたまに買って食べます。遠征(えんせい)でホテルのバイキングに置いてあると、必ずとりますね。ところで伊藤先生、試合の時に絶対とった方がいい食べ物はありますか?」

「試合の前には、スタミナが長く続くように、ご飯やめん類などエネルギー源となる炭水化物を中心にすると良いですよ。」

「特にスタミナが必要なバスケットボール競技で、食事で気をつけている事は?」

「朝食はしっかり食べるようにしています。それから試合の2時間前には食事をすませる。もしその後お腹が空いたら、栄養ゼリーを飲むようにしています。特に試合の日は、胃に重くない物、麺類などを。」

「油は胃に残っている時間が長いので、胃がもたれたりしますよね。炭水化物を選ばれているのはさすがです! また、直前に食べると消化が間に合わず体が動きにくくなってしまいます。試合の時には胃がからっぽの状態になるように、時間をあけて食事をすませておきたいですね。」

「食事のとり方はどうやって学ばれたのでしょうか?」

「プロになってから、試合だと移動や練習時間も考えると、逆算して大体2時間前にとるのがベストだと指導され、実せんしてみてそれがちょうど良かった。栄養指導は、トレーナーからたまにアドバイスを受ける程度です。」

「水分補給(ほきゅう)はどうされていますか?」

「結構こまめに水分補給します。試合の時は、アップ前に経口補水液(けいこうほすいえき)を350mlを1本飲んで、試合直前にもう1本飲む。足がつる事が多かったのですが、水分補給に気を付けてからは、足がつる事も減りました。スポーツ飲料も飲んでいましたが、甘いと量がそう飲めないので。」

「試合中に汗を大量にかくことでミネラルが失われると足がつりやすくなります。経口補水液を利用して、水分とミネラルを補給したことで改善されたのかと思います。」

「海外での食事では、意識して食べるようにしている物などありますか?」

「国によってちがうので、その中で自分がしっかり食べられて栄養があるものを意識して選んでいます。日本の代表として数名で行った時は、他にサポートもなく自己責任なので、特に体調をくずさないものを、しんちょうに選びながら食べるようにしていました。」

「海外の選手たちの食生活や健康への関心など、何か感じたことはありますか?」

「食事はこだわっていて、一つひとつ、それが何なのかを確認しながら食べていると感じます。肉だったら脂身の少ない方を選んで食べたり。焼き肉店に行ったら、カルビよりロースやハラミをよく焼いて食べています。」

「脂身が多い肉はやわらかくて美味しいですが、脂質のとり過ぎにもつながります。脂質も体に必要な栄養素ですが、脂身の少ない肉を選べば体をつくるタンパク質もしっかりとれるので、オススメです。」

しっかり食べて、体を作ることが一番大切!

「バスケットボールの面白さを教えてください。」

「ほかの競技とくらべて、たくさん得点が入るので観ていても楽しいし、やっていてもシュートチャンスが多く楽しいですよ! 流れが速い、動きが激しい面白いスポーツです。自分にとっては、もう生活の一部。バスケをやってきた事で、コミュニケーション能力が上がり周囲をよく見る事ができるようになりました。ふだんの生活でも、周りの状況判断(じょうきょうはんだん)ができる事は、プラスになります。」

「子どもたちにアドバイスをお願いします。」

「やっぱりごはんをたくさん食べないといけないと思います! 食べた分だけ栄養になるから、身体を大きくしたり、骨を強くするためにも、小さいころはトレーニングよりも、とにかく食べる事の方が大切。体は食べたものでできているので、大きく強い体をつくるためにも、しっかり食べることが重要ですね!
バスケに関しては、楽しむ事ですね。楽しくないと向上もしません。あとはがむしゃらにボールを追っかける!」

「保護者の方に、家族ができるサポートを教えてください。」

「僕の場合ですが、親は試合は応えんしに来てくれるけど、勝っても負けても変わらず接して、ただだまって見守ってくれていました。そのおかげか何でも自分で考えて、進路も決められるようになったと思います。」

写真提供:千葉ジェッツ

取材日:2014年1月29日

選手&チームのご紹介

上江田勇樹

中学校で沖縄県優勝、県の選抜選手に選ばれ、高校ではU-18日本代表。興南高校から日本大学に進学し、インカレ日本一に。
卒業後の2010年、三菱電機ダイヤモンドドルフィンズに加入。 1年目からスターター、ファン投票ポジション別3位の人気選手。
2013年、千葉ジェッツに移籍。

上江田勇樹ブログ
http://ameblo.jp/chosen1-king/

【千葉ジェッツ】
千葉県を本拠地(ほんきょち)として活動。年間110回をこえる地域イベントを行う地域密着のチームである。2011年bjリーグに新規参入、2シーズン目にはプレーオフ進出を果たす。3シーズン目を迎える2013年、日本の最高峰(さいこうほう)リーグNBLに参入。スローガンにチーム、組織、ブースター(ファン)の気持ちが一つだということを意味する「ONE ~1 Team, 1 Family, 1 Mission~」を掲げ、現在プレーオフを目指して邁進(まいしん)中。

「千葉ジェッツ」公式サイト
http://www.chibajets.jp/
公式フェイスブック
https://www.facebook.com/chibajets
公式ツイッター
https://twitter.com/CHIBAJETS

編集部より

色紙には、よく考えてから大きく「飛躍」(ひやく)と書いた上江田選手。今まで経験した苦労や努力は語らず、常に向上心を持って躍進(やくしん)されてきた上江田選手ですが、さらに上をめざしているという事でしょうか。 上江田選手の今後ますますの「飛躍」を期待し、応えんしていきたいと思います!

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