『食べたものがエネルギーの素、食べたものがからだ作りの材料』このことは誰にとっても共通のことです。特に、成長期でスポーツをする子どもたちにとっては大事です。

そのことを理解し実践してもらうためには、『運動することによって消費するエネルギー量』を知ることはとても大事なことです。

『食べたものがエネルギーの素、食べたものがからだづくりの材料』と聞くと、別々の二つの働きのように思いますが、実はこの二つは同じです。つまり、運動で消費するエネルギー量見合うだけの食事を食べていないと、本来“成長”に使われるべき栄養“エネルギー源”として利用されてしまうということです。そうなると、成長に支障が出かねないことになります。そんなことを防ぐためにも『(あなたの)運動によるエネルギー消費量』を(目安として)計算できるようになることは、重要です。

『“あなたが”運動で消費するエネルギー』としたのは、同じ運動を同じ時間したとしても“体格”によって異なります。
そこで、体重を加味して消費エネルギーを計算してみることで『“あなたが”運動で消費するエネルギー』を知ることができます。それにより個人差をある程度埋めることが出来ます。(計算式については下記を参照)

※ 消費エネルギー=1.05 × METs(メッツ) × 時間(時) ×体重(㎏)

METs(メッツ) とは「Metabolic equivalents」の略で、運動強度の単位です。安静時(横になったり座って楽にしている状態)を1とした時と比較し、何倍のエネルギーを消費するかで運動や活動の強度を示したもののことです。
ここで注意することは、METs正しく選ぶことと、運動した時間の見極めです。
METsは『(旧)国立栄養研究所』で作成したものなどが参考になります。また、時間に関しては単位が(分)ではなく(時)であることと『実質的な運動時間』を見極めることが留意点になります。

歩く・軽い筋トレをする・掃除機をかける…3メッツ
速歩・ゴルフ(ラウンド)・自転車に乗る・子供と屋外で遊ぶ・洗車する…4メッツ
軽いジョギング・エアロビクス・階段昇降…6メッツ
長距離走を走る・クロールで泳ぐ・重い荷物を運搬する…8メッツ


参考:http://www.hokkaidohealth-net.or.jp/kenkou/sukoyakaroad/walkinghtml/met3.htm

結論

たとえ目安であっても自分が運動することで消費するエネルギー量を知ることは、食事の大事さを意識することにつながるきっかけにもなります。ただ、食事はエネルギー的に満たされるだけではなく、バランスもとても大事なことですので、まず消費するエネルギー量を知ったうえで、次の段階としてはバランスを考える力をつけることも大切なことです。

「体を大きくするために必要な食事量とは」

『体大きくしたい!』という声は、サッカーに限らずスポーツをしているジュニア選手や保護者の方からも聞く言葉です。
やはり、“体が大きい”ということは、多くの競技で有利に働くからでしょう。そして、そのために“体の材料”となるたんぱく質をしっかり食べるようにしているという話を聞いたりすることがあります。
例えば「ごはんは残しても良いから、おかずはしっかり食べなさい」という保護者の方の声や「肉さえあれば良いんだけど。。。」といった選手の声も耳にします。
しかし大事なことは、「運動すること=エネルギーを多く使っている=運動時のエネルギーは主食由来の炭水化物」を理解しておくことです。
すなわち…
炭水化物を摂らないで筋肉の材料になるたんぱく質を多く含むおかずばかりを食べる ⇒ 使ったエネルギーの補給は出来ない
言い換えると…
意識して摂ったはずの「たんぱく質」 ⇒ からだづくりに使われるよりも、(効率の悪い)エネルギー源として利用されてしまう
前述で紹介した『スポーツをすることで消費するエネルギー量』を計算して、それに見合う(成長のために必要なエネルギー+運動で使用したエネルギーも補給できる※図参照)くらい”炭水化物”も含めた食事量を増やすことが“体を大きくする”への近道だと思って下さい。

栄養学担当者プロフィール

久保田 尚子 先生

順天堂大学等の非常勤講師などを歴任しつつ、スポーツ栄養を中心とした栄養関連業務に従事。
<主な栄養サポート歴>JリーグFC東京((トップから育成年代)栄養アドバイザー、女子ソフトボール日本代表(2004年アテネオリンピック支援帯同)など
<主な雑誌連載>月刊誌『サッカークリニック』《勝つための栄養セミナー》等多数

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