スポーツ食育インタビュー

青山学院大学陸上競技部の原晋監督の奥様であり、寮母として選手の食生活をサポートしている原美穂さんに、主に食事にまつわる様々なエピソードをおうかがいし、選手に必要な身体づくりやそのポイントなどについて教えていただきました。

監督が陸上選手だったことを全く知らなかった!寝耳に水の中で一大決心

「子どもの頃から、食事や料理に興味がございましたか。」

「母が専業主婦で料理が趣味みたいな人だったので、パンやおやつのドーナツなど手作りで焼いてくれました。パンを発酵させて形づくるところまで一緒にやったり、大きくなってからは工程を教えてもらうなど、恵まれた食生活でした。」

「苦手な食べ物はありますか?」

「小さい時は嫌いな食べ物が結構あり、お刺身が特に苦手でした。中学の時は北海道に住んでいて、イクラをたくさんいただいたのですが、その時は嫌いでした。今は大好物で、子どもの頃と大人になってからでは食の好みが大分違うものですね。」

「“嗜好は変わる”というご自身の経験は学生をみる立場になられて役立つのではと思います。」

「寮でもトマトやナス、ピーマンなどいまだに苦手な学生もいて、出てきたらゲーっと言っている子もいて、あまり言っていると『それも全部栄養だから全部食べなさいよ』と言います。
うちの寮では、食事の時に皆で『いただきます』をして、出されたものは絶対食べなきゃいけないルールがあるので、トマトが大嫌いな子は子どもみたいに飲み込んで食べています。とにかく捨ててはいけないという決まりがあります。アスリート食専門のケータリングではないので栄養学的に完璧ではありませんが、好きなものだけ食べていたら栄養が偏るので、アスリートとして特に食生活には気を遣います。
鉄分を摂るためにレバニラ炒めなど、貧血気味の選手はわざわざ中華料理屋に行ってレバーを食べたりしているみたいで、意識して気をつける子もいます。」

「寮のキッチンで昼食用に“レバーモヤシ炒め”を作っていた学生さんを見かけましたが、臭みを抜くのが面倒な“レバー”を手軽にじょうずに処理して調理していた姿に感動しました。日頃の何気ないご指導の成果かもしれませんね。」

「原監督との出会いを教えていただけますか。」

「当時は中国電力の社員でしたが競技をやめた後に知り合ったので、陸上をしていた事は知りませんでした。普段から陸上が好きだと聞いていたらすぐに理解できましたが、箱根駅伝も競技のテレビも全然観ることもなかった人に突然、『(青山学院大学の)陸上部の監督になるから会社を辞めて上京したい』と言われても、『本当に好きだったの?』と信じられなくて(笑)。」

「それは意外ですね。普段トレーニングなどもされていなかったのですか。」

「全く。昔走っていてどういう競技で、どのような選手だったという話も全く聞いたことがなく、寝耳に水でした。最初はふざけているのかなっていう感じで(笑)。一か所に留まれないタイプの人で、会社でも色々な事業に挑戦しては結果を出し、新規事業に引っ張られた時の話だったので、また新しいことをやりたいだけじゃないの?という感じで、給料もなくなるかもしれないしすぐに同意できずにいました。
それでも行きたいと言うので反対してもダメだと思い、気が済むまでやってだめだったら何でもすると言うなら好きにしてと。2人で上京して共に職を失うのは危険だし、広島で家を買ったばかりで私は残ってやりたい仕事を続けると返事をしました。でも、陸上部強化のために寮を作り管理してくれる人がいるということで、大学からも一緒に来て欲しいと説得されました。
そこでようやく東京で何をするかも分からない仕事で離れて過ごしても良いことにはならないと思い、私も行くことにしました。当初は3年の契約でした。」

「上京し全く分からないゼロからお2人で今の環境を作ってこられたのですね。」

「主人も監督をした経験がないし、私も寮母をした経験がありませんでした。監督は寮に住んだことはありましたが、私は寮生活もしたことがなかったので、寮母さんって何をするの?から始めました。
今は全員が入寮しないといけませんが、当初はどちらでも良く、陸上部に所属していた一人暮らしの選手に『強くするために寮を作ったので、ヤル気がある人は出来るだけ寮に入ってください』と募っていました。
当初は集まった20数名の部員に『私達も寮で住むのでよろしくお願いします』と挨拶しても『誰?』っていう反応。監督も初めてで、私もその時36歳位で学生からしたらお母さんよりも若く、世間的に認められたカリスマならまだしも上京したての初心者が寮母で世話をすると言っても、いきなり『信頼してついていきます』とはならないし、選手も戸惑っていたと思います。」

寮母経験はゼロ。学生たちと一緒にルールを作り上げた。

「最初は寮母について大学側に尋ねましたが大学側としても前例がなく、とにかく寮にいて宅急便でも受け取ってくれればいいと(笑)。ご飯は作れないし、とりあえずいる。自分の自由も一切ない状態でただいるだけで、何もすることがなくて、仕事がある方がまだましなくらい。
でも生活をしていく上で、何が必要か、何が足りないかが本当に少しずつわかってきた。私のやる範囲を考え、掃除はみんなでやっていきましょうとか。最初から寮にルールがあったわけではなく、当時いた学生と一緒にルールを作っていった感じです。」

「寮母をして、学ばれたことを教えてください。」

「私は競技自体をあまり知らず、大学生はコンパなどをして楽しく遊んでいるくらいに思っていました。でも今うちの陸上部は、朝5時半起きで門限22時と、ある程度規制のある生活をしなくちゃいけません。ご飯も好きなものを食べるわけじゃない。寮ではお酒も禁止で、イマドキの大学生らしからぬ?生活。私はそういう生活をする大学生を見たことがなかったので、こういう風に規制することに少し疑問もありました。
ただ、寮母を続けていくうちに感じたのは、新記録や結果が出たら彼らが一番嬉しいわけで、それを実現するためには、楽しく遊ぶこともどっちもやりながら達成するのは無理。うちの部は陸上での喜びを生み出す前提で存在していて、そこは我慢して当たり前で、どっちをとりたいかは自身で選択する、ということ。
当初は疑問に感じていましたが、こういう大学生活の過ごし方があったんだと、私はちょっとうらやましかったりもしました。箱根駅伝に全員出られるわけではありませんが、みんなで同じ目標に向かって頑張り、いつかおじさんになって『あの時こうだったよな』と話せるようなつながりが出来ることもすごく貴重なことだと思います。」

「監督から要望されることはありますか?」

「特にありません。私を引き連れてきたという負い目があるのかもしれないですが、彼も何をしていいのか当初は分からなかったと思うんです。
監督には練習のことを精一杯やってもらい、私は陸上のことは分からないので寮で学生と話をしながら今部員が何を求めているのかを感じ取り、それを監督と共有しあって環境を作り上げていきました。
最初は監督としての接し方に悩んだりすることもあったようです。学生からしたら、監督には言えなくても私には言える愚痴などもあったり、そういう役割も必要かと思います。」

「学生たちには、どのように接するようにしていますか?」

「特別扱いはしません。寮にいる時は普通の大学生の男子で、彼女が欲しいとか興味も色々ある普通の男の子。普通に接しますが、『アスリートなのでそれはダメだよ』とか、言うべきことは言います。40人もいるので、少し距離を置いて気になったら声をかけたり、全体的な雰囲気をみています。
クラスに一人調子よく騒いでいる子もいれば、静かにご飯食べている子もいますよね。静かな子はそういう性格なのでそれで良いと思います。いつも騒いでる子が急に静かになっていたら『何かあったの?』ってなりますが、ずっとベッタリではなく、第三者的に客観視する感じ。程よい距離感で見守りながら接しています。」

「食事は、いつも学生たちと一緒にしているのですか?」

「食事は別にとっていますが、朝夕配膳し『いただきます』まで一緒にいて、食べ始めたのを見届けそこで何か問題あれば対応をし、その後自分の部屋に戻り監督と食事をしています。」

「試合も見に行かれるのですか。」

「試合はほとんど見に行きます。以前は記録会など私がビデオを撮っていましたが、今はマネージャーがたくさんいて全部やってくれるので、私は応援に専念しています。寮に来て十何年、当初から試合は必ず観に行っています。」

学生一人ひとりの性格に合わせて、適度な距離感で接する

「不調の選手がいたら、どんなサポートをしていますか?」

「気になったり気づくことがあったら、『元気ないね?』とたずね、性格にもよるので理由を話してくれたら聞いてあげて、『そうでもないですよ』と言うタイプの子は今は触れられたくないのかと思い見守るだけの時もあります。」

「選手と日々接することで、雰囲気で感じとられているのですね」

「入学したばかりの1年目は、どういうタイプの子なのだろうと探りながら接しています。その子を知るために、『学校楽しい?』とか日常の話などたくさん声をかけます。1年の間に全員の性格を分かっておけば、あとは性格を知った上での接し方がわかるので、今はやっとそういうサイクルが出来てきた感じです。」

「元々人のお世話や人と接することがお好きだったのですか。」

「私はマイペースなタイプで、あまりお世話好きじゃない所がいいのかもしれませんね。全部やってあげる!とならないところが(笑)。40人もいたら何でもやってあげるわけにもいきませんし、ひいきになる事もしたくないので。」

食事がコンディションにつながることを、選手自身が実感している

「食事面で心配なことや栄養面で気になることなどありますか。」

「食事はケータリングでも考えてくれていると思いますが、たまに偏っている時があると気になります。同じような味付けが多かったり、脂っこいものが続くとか。」

「献立の内容は注文できるのですか?」

「多少は。野菜をもっと多くしてくださいとか、揚げものばかりにならないようにして欲しいなど、その都度お願いしています。
毎朝7時くらいまでに40食運んでくれる業者は少なく、都合よく料理を運搬してくれる業者がなくて探すのに苦労しました。最初はご飯もケータリングでしたが、やはり炊き立てが一番おいしいので今は寮で炊いています。」

「体調管理で困ることなどございますか?」

「貧血が一番困りますね。血を変えるのに2ヶ月位かかるとかで。鉄分を摂りたい選手達は、コーヒーやお茶といったカフェインは鉄分の吸収を悪くしてしまうので食べ合わせの問題もあり、苦労しているようです。
体調を壊すと胃腸にきちゃう子が多く、毎年胃腸炎になる子がいます。特に新入部員は一生懸命練習し、疲れてきた頃に一人また一人と胃腸炎になって寝込んだりすることも結構あります。」

「スタミナがいる競技ですが、食事で気を付けていることはありますか。」

「競技にもよりますが、マラソンや駅伝のように20km走るような場合は、炭水化物、糖分を体の中に蓄えておいてそれを使いながら走るため、4日程前からカーボローディングに気を付けたりしています。5,000mや10,000mのレースでは逆にあまり体を重くし過ぎてはダメだったり。
昼食は自由にとっているので、肉しか食べない子もいますが、朝晩は野菜をたくさん摂っているから調整はとれているかなと思っています。」

「マラソンや駅伝選手がカーボローディングをされるのは大正解です。昔ながらのカーボローディングは1週間前から食事を調整しますがそれだとリスクも心配なので、最近は、体への負担の少ない“改良型グリコーゲンローディング”が主流になってきています。その方法は、試合の3日前くらいから主食や果物を多めで、おかずは控え目の食事にして、体にエネルギーの素(グリコーゲン)をためておく食事法です。
また、試合前でなくても揚げ物や炒め物つづきになるような食事が続かないように仕出し業者にお願いするのは、さすがですね。もちろん、脂質も大事な栄養素ではあるのですが、意識しないでいると摂り過ぎになってしまう傾向にありますので、競技種目によっては気を付けることが大事だと思います。」

「食が細い子といっぱい食べる子、必ず2杯おかわりする子などそれぞれ。食べるのが遅い子と早い子も。でも遅くてもたくさん噛んでいるからいいのかなと思ったり。」

「長距離選手は食事に対して、とても注意深く気を遣う選手が多いような気がします。」

「専門家に栄養のことを聞いたり、食事が競技の成績に影響するという事が言われてきたので、選手たちもそれなりに知識としてはあるようです。
さらに、お昼に揚げものを食べたその数時間後に走ったら気持ち悪くなった、と実感している子も多いと思います。ひじきは普段は良いけれど、消化が悪いから大事なポイント練習の前には食べない、など。」

「練習の効果を上げるためには、食事も大事だということを経験から自然と感じているということなんでしょうね。知識としてわかっていることを、しっかり実践できる力がある選手は、自然と競技力もアップするのでしょうね。」

食事中はスマホ禁止!一緒に楽しく食べる食事は体にとてもいい!

「日頃、どのような点に気をつけて体調管理をされていますか。」

「毎年梅雨時期から練習中に脱水症状でフラフラになって白目向いて病院に運ばれたりする子がいて、水分補給は大切だと感じています。夏は起きた時から喉がかわいているからちゃんと水分を摂って行きますが、梅雨時期は湿気が多く走る前は喉が乾いていない気がするようで十分飲まずに朝練に行き、体が枯渇状態で脱水症状が出る事が多いようです。今スポーツドリンクを共同開発していて飲料の提供を受けているためいつでも飲める環境で、走る前の水分補給は自己管理になります。なるべく水分をたくさん摂って体にダメージが無いように、梅雨時期も乗り越えて欲しいと思って気を付けています。」

「統計的に見て熱中症の発症は、梅雨に入ってすぐと、梅雨明けしてすぐの急に暑くなるような時の二つの山があります。
寝ている間の発汗量はとても多く、朝練前に水分補給をすることが大事です。『のどが渇いてからの水分補給では遅い』というのが主流の考え方ですので、水分補給も上手に自己管理が出来ることが大事だと思います。」

「乳製品は毎日摂っていますか?」

「ケータリングでほぼ毎日、ヨーグルトか牛乳が出ます。牛乳が無い日は、自分たちで牛乳を買って飲んでいます。」

「寮の食事などで不足しているものを自分で考えて買い足すことは“食事の自己管理の第一歩”。とても良いことだと思います。」

「体に良いと言われるものは、まんべんなく色んなものを摂るのが一番良いと思っています。あとは楽しくご飯食べることが一番消化に良いかなと。話しながら一緒に食べると、唾液も分泌されるし、同じものを食べるにしても一人で食べるより栄養素の吸収が良い気がします。昼食時はずっとスマホを見ながら1人で食べる子もいますが、朝晩皆で食べる時はスマホ禁止で、話しながら食べることにしています。」

「朝食と夕食はみんな一斉に食べられるのですか?」

「最初はビュッフェ形式でしたが、好きなものしか食べないと残り物が増えて栄養も偏ってしまい、それではいけないと一斉に食べるようにしました。十数年前は食事に対する意識が低く、お腹さえ膨らめばいいかとバランスを考えず食べていましたが、今は学生たちの意識も随分高くなっています。」

自分の子どものように育ててきた青山学院陸上部

「今後の夢や目標について教えてください。」

「最初は箱根駅伝に出るのが夢で、次に箱根でシードを取るという夢でしたがそれも翌年に実現してしまい、優勝が夢と言う前に優勝しちゃったので、正直あまりないのですが、ただずっと勝ち続けるのは難しいですね。
今年も、総合では負けましたが、せっかくここまで青山学院陸上部を自分たちの子どもみたいに育ててきたので、このままうまくいってくれればいいなと思っています。ある程度お手伝いしたら引退する。どういう形ならいいように引退出来るだろうかを考えています。」

「陸上競技の面白さを教えて下さい。」

「たとえば10,000mであればトラックを25周走るだけで、最初は何も分からないまま見ていて何が面白いのかと思っていましたが、見れば見るほど奥が深いと感じるようになり、世界陸上もチェックするほどになりました。
10,000mで中だるみしたり、苦しい時についていけなくなったり、結構性格が出る競技なんです。日々コツコツやる子は苦しい時も我慢出来て先頭について行くけど、勝負になった時に後のことを考えてポンと出られなかったり。先頭の外人について行ってその後苦しくなって走れなくならないよう保険をかけながらいつまでも自己ベストの辺りにいる子もいれば、ドンと前に行っちゃって失敗し、とんでもない成績を出しながらも経験を生かして次に良い成績を出す子もいる。人それぞれだと思いますが、性格が表われるので面白いですね。一緒に生活している選手のことを知った上でレースを見ると、より感慨深いものがあります。」

「どんな時に感動しますか?」

「うちの選手に関して言えば、大した成績でなくてもずっと苦労していた子が2~3秒更新してその苦労を知っている皆で祝福する時や、すごいレースをする子にみんなで興奮して応援していたり、上の選手を見てこういうレースをやりたいなとみんなで言っているのを聞いたりする時などに感動します。」

「今、監督と一緒に取り組んでいることはありますか。」

「今までは私たちが伏兵で、パッと出てきて勝ちを奪う感じでしたが、青山学院も強くなって4年程経ち、今は青学を倒そうとみんなが目標にし、レースでも徹底的にマークしてきます。そういう中で勝つのはすごく難しい。そういうポジションにうちのチームが来ている。追い越そうとして他のチームもすごく強くなってきているので、監督ともなかなか難しい時代になってきたねとよく話しています。
そういう中で頑張って勝ち続けないといけない現状があり、今監督も色々対策に頑張っています。」

ポジティブで人を「その気にさせる」のが原監督の魅力

「原監督の一番の魅力を教えてください。」

「明るいところ。エネルギッシュで、常にポジティブ。普通は出来ないだろうと言うところを『出来る』って言う人なんですね。その気にさせるのがうまい人で、学生も素直だなと思うのですが、その気になるんですね。
負けそうな時にミーティングを開いて、監督が『絶対勝てる』と夢物語を言うと、今までシュンとなっていた学生が『もしかしたら…』と前向きになってくる。私は一番後ろでいつも見ていて分かったのが、前に立つ人が『負けるかもしれない』と言っていたら、選手は前向きになれないし、そういう所がすごいなって思います。
私だったら嘘になるようで言えません。監督は、ピンチをプラスの方向に変えて、強気で言えるタイプです。」

「今年の箱根で往路が6位のところ、復路で優勝されたその切り替えは、監督が選手を刺激されたのでしょうか。」

「あの時も、電話で私にはちょっと無理だと言っていました。選手みんながシーンとしている雰囲気の中、復路のメンバー5人が話し合い、『自分たちが1人1分ずつ返して優勝しますから』と言い、それを聞いて監督が『平成の大逆転だ』と背中を押していました。部員のそういうエネルギーもあっての優勝でした。」

「競技の技術だけじゃなく、気持ちの持ち方、モチベーションも育てられたんですね。」

「青山学院陸上部の長距離部門に入りたいと思っている子どもたちに、メッセージをお願いします。」

「今年の新入生は、箱根駅伝で初優勝した時に中学2年生でした。なぜここを選んだのか尋ねると『中学の時から強い青学に入りたかった』と言われ、彼らにとって青学は強い大学なんだと知り驚き大きなショックを受けました。監督がバラエティなどTVにもたくさん出ているせいか身近に感じてくれて、小中学生は良いイメージを持ってくれているようです。
ただ、楽しいけど苦しい世界でもあるので、入ってみたら結構大変で楽しいだけのところではない、となると思いますが、コツコツ頑張って強くなってください、と言いたいです。」

取材日:2019年7月3日

選手&チームのご紹介

原 美穂(はら・みほ)さん

青山学院大学体育会陸上競技部町田寮寮母。1967年広島県広島市生まれ。大学卒業後、証券会社入社。その後、中国電力に勤務していた原晋氏と出会い結婚。2004年、原晋氏が3年契約で青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督就任と同時に、住みなれた広島をはなれ陸上競技部町田寮寮母になる。初代寮母としてゼロから寮のルールづくり、選手のサポートを行う。