まりこ先生の食育出前授業 Q&A

小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。

そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。

「寝だめ」はできる?

部活や宿題に追われ、平日の睡眠時間は6時間ぐらいです。その分週末に長く寝るという考えは正しいですか?

A子さん

平日に足りない睡眠時間、週末にまとめて寝て補ったほうがよさそうな気がしますよね。でも、わたしたち人間は、適度な睡眠を毎日とることが必要で、「寝だめ」はできないのです・・・。また、週末に遅くまで寝ていると、体内時計のリズムがくずれてしまいます。ちなみに平日と週末の起床時間は何時間くらい違いますか?

えっと・・・2~3時間くらいでしょうか…

平日と週末の起床時間が2時間以上ずれると、体内時計のリズムが後ろ(遅い時間)にずれてしまうと言われています。その結果、次の週の前半くらいまでは「体調がすぐれない」「授業中に眠くなる」など調子の悪い状態で過ごすことになります。週の後半にはリズムが整い、調子を取り戻してきますが、次の週末も遅くまで寝てしまったら、同じことのくりかえしですね。

調子の悪い状態では集中力も十分に発揮できず、宿題も余計に時間がかかってしまい、また寝る時間が遅くなる・・・ということも考えられます。毎日の寝る時間・起きる時間をなるべく一定にしながら、平日の睡眠時間をもう少し増やせるように、なんとか工夫したいものです。

せっかく部活も勉強もがんばっているのですから、その成果を十分に発揮できるよう、体もベストコンディションに保ってほしいな、と思います。そのためにできることを、おうちの方と話し合ってみてはいかがでしょうか。

参考:早寝早起き朝ごはんで輝く君の未来~睡眠リズムを整えよう~(文部科学省)

よくかんだ方が良い?

食べ物はただ食べるだけでなく、よくかんだ方がいいのですか?

Bくん

その通りです!!なぜなら、よくかむと体に良いことがたくさんあるからです。
「よくかむと体に良いこと」って一体なんでしょうか?
よくかむことのメリットをわかりやすく示した「卑弥呼の歯がいーぜ(ヒミコノハガイーゼ)」という標語(学校食事研究会提唱)があるので、ご紹介したいと思います。

「よくかんで食べる」って、とても簡単なことのように思えますね。でも、早食いの習慣がついてしまった人には意外と難しいことなんです。自然によくかんで食べられるようになるまでは、次のような工夫をしてみても良いかもしれません。

・1口30回を目安にかむようにする
・食べ物を口に入れたら、飲み込むまで箸(はし)を置いておく
・かみごたえのある食材を取り入れる(きのこ、海藻、根菜類、こんにゃくなど)
・野菜などは少し大きめに切り、歯ごたえが残る程度に加熱する

食育授業report

江戸川区立小岩小学校

江戸川区立小岩小学校

平成27年10月17日に、江戸川区立小岩小学校で早ね・早起き・朝ごはんの大切さをお話ししてきました。3、4時間目を使い、3時間目は4年生に。積極的に挙手して、発言してくれたので、とても盛り上がりましたね!4時間目は保護者の皆様を対象にした講座でした。席に余裕がなくなるほどたくさんの方が、熱心に耳を傾けてくださいました。学校医、学校薬剤師の先生方のコメントも、心にしみました。

食育授業report

越谷市立北陽中学校

越谷市立北陽中学校

平成27年10月29日、越谷市立北陽中学校の学校保健委員会で、「生活リズム向上」をテーマに早ね・早起き・朝ごはんの大切さをお話ししてきました。講座を聴きながらメモをとられる方、講座が終わったあとに、質問をしに来てくださる方・・・。参加してくださった皆様の、生活リズムや健康への関心の高さが、とても印象深く、心に残っています。

子どもも大人も、みんなが元気で楽しい毎?を過ごせるように、「食」の面からお手伝いができたら嬉しいです^^

伊藤 真理子(いとう まりこ)
1999年、東京農業大学農学部栄養学科管理栄養士専攻卒業。フリーの管理栄養士として、セミナーの企画・運営、執筆、特定保健指導など幅広く活動中。
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