小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。
そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。
和食と洋食はどちらの方が体に良いですか?
Aくん
色々な料理があるので一概には言えませんが「和食=あっさり、洋食=こってり」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。その「あっさり」「こってり」を決める要素の1つが「油」です。洋食には「揚げる」「炒める」など、油を使って作ったり、ひき肉や脂身の多い肉を使って作ったりした料理が多いと思いませんか?
一方、お刺身、焼き魚、煮物、おひたしなど、和食のメニューには「そのまま(生)」「焼く」「煮る」「ゆでる」など、油をあまり使わない料理が多いですね。
油はカロリーが高いため、油の多い食生活を続けていると太りやすくなります。また、食事全体に占める油の割合が高すぎると、栄養のバランスが崩れ、体の調子が悪くなることにもつながります。
では、油の多い洋食ではなく、あっさりした和食の方が体に良いのですか?
実は、必ずしもそうではないのです!
和食にも、欠点があるからです。
和食の欠点① カルシウムが不足しやすい
牛乳や乳製品には、強い骨を作るのに欠かせない「カルシウム」が多く含まれています。でも、和食で「牛乳や乳製品を使った料理」は、あまり見かけないですよね。牛乳や乳製品をとる機会が少なくなる和食では、カルシウムが不足しやすくなる傾向があります。
和食の欠点② 塩分が多くなりやすい
おひたしやお刺身などには、醤油をかけて食べますし、おにぎりは塩をつけてにぎりますよね。また、味噌汁、梅干しや漬物、塩漬けの魚(塩鮭など)、魚の干物などは和食の定番メニューですが、いずれも塩分を多く含みます。このように、和食には、塩気のあるものが多いのです。塩分の多い食生活では、血圧が高くなりやすく、「脳の血管が破れてしまう」など大きな病気につながることだってあるんですよ。
洋食と和食。それぞれに特徴があるので「どちらの方が良い」とは言えません。答えを出すとしたら「どちらも良い」だと思います。洋食も和食も食べるようにすれば、油の多い食事や、塩分の多い食事に偏ってしまうことはありません。何より、色々な料理を食べられる方が楽しいですよね!
朝にくだものを食べると良いのですか?
A子さん
なぜくだものは朝が「金」なのか?その理由は、くだものの甘さのもとである「糖(とう)」にあります。糖には色々な種類がありますが、くだものに含まれる糖は、体にすばやくとりいれられ、私たちが体を動かすエネルギーになってくれるのです。
すばやくエネルギーになるだけではなく、くだものには、体に必要な「ビタミン」や「食物せんい」も、たくさん含まれています。 皆さんのような小学生の体は、大きく成長している最中で、たくさんのエネルギーが必要です。学校から帰ったあとのおやつにも、くだものはオススメですよ。子どもにとっては、「おやつのくだものも金」と言えるかもしれませんね!
平成27年10月5日に、江戸川区立小岩第四中学校で、全校生徒と保護者の皆さんに「早寝・早起き・朝ごはん」のお話しをしてきました。こちらでは、給食を残さないための取り組みに力を入れられていて、全クラスが給食を残さず食べた日もあったとか!残さず食べるには、給食のおいしさはもちろんですが、体調も大切です。生活リズムを整えて、元気な体で、これからも「すっから缶」を続けてくださいね!
平成27年10月9日、江戸川区立南小岩小学校の保護者の皆さんに「早寝・早起き・朝ごはん」のお話しをしてきました。ご参加いただいた方から食事に関するご質問をたくさんいただき、とても活発な会になりました。ダイエットの食事、スポーツをする子どもの食事など、シーンは様々ですが「しっかり(バランスよく)食べる」はどんな時にも基本となります。「早寝・早起き・しっかり朝ごはん」で、元気な毎日を過ごしてくださいね!