小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。
そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。
早ね・早起き・朝ごはんをきちんと習慣づけるにはどうすれば良いのでしょうか?
Aくん
今までできていなかったことに気づいて「習慣づけよう」と思ったこと、素晴らしいです!早ね・早起き・朝ごはんを習慣にしていくと、体調の良さや、気分の良さなども実感すると思います。ぜひ頑張っていきたいですね!!
とはいえ、これまでの習慣を変え、それを続けていくのは意外と大変なことです。生活スタイルは人によって違うので、例えば夜に塾に通っているなど、早寝をしたくでもできないということもあるかもしれません。また、その人の性格によっても「できること」と「できないこと」があると思います。そのため、早ね・早起き・朝ごはんを習慣づけるためにベストな方法というのも、人によって違ってきますが、1つの方法として『ステップアップ作戦』をオススメしたいと思います。
例えば「今は早ねも、早起きも、朝ごはんも、全部できていない」という場合、急に全てをカンペキにこなすのは難しいですよね。そういうときは、最初からパーフェクトを目指さず、まずは「朝ごはんだけは毎日欠かさないようにしよう」「休みの日だからって夜更かししないようにしよう」など、自分の生活をふり返って、できそうな目標を見つけてみるのです。「夜更かしをしないために、テレビを見るのは○時までにする」など、その目標を達成するための工夫を考えてみるのも良いかもしれませんね。そして、その目標が毎日達成できるようになったら、また次にできそうなことを探してチャレンジします。
こうして少しずつ良い習慣を増やしていき、最終的なゴール「早ね・早起き・朝ごはん」を目指すのも良いのではないかと思います。
朝食を食べる時間がない時は、1杯の水やお茶だけでもいいのでしょうか?
A子さん
では、時間のない時にはどうしたら良いでしょう?
ポイントは「さっと食べられて、エネルギーを補給できること」です。例えば、牛乳や飲むヨーグルトなら水やお茶と同じように飲むだけですが、ある程度のエネルギー源にもなり、体をつくるのに必要なタンパク質やカルシウムなどの栄養素も豊富です。バナナなどの果物は、含まれる糖分が体の中ですばやくエネルギー源になるので、時間のない朝にもオススメです。果物は、野菜などと合わせてスムージーにするのも良いですね。また、少し時間がとれるなら、エネルギー源になるごはんやパンなどの「主食」をぜひとりたいところです。ごはんも、おにぎりなら食べやすくなりますね。
ただ、やはり一番良いのは主食・主菜・副菜をそろえた朝ごはんを食べられること。そのためにも、早ね・早起きを心がけて、朝の時間にゆとりを持つようにしましょう!
平成27年9月2日に、葛飾区立東水元小学校の保護者・教職員のみなさんに、早ね・早起き・朝ごはんについてお話しさせていただきました。校長先生の「朝食を食べることだけではなく、朝食の『質』が問われてきている」というお話しに、生活リズムを整えるだけではなく、しっかり食べることも大切にしていかなければいけないと改めて思いました。
平成27年9月4日、江戸川区立鹿本中学校で、早ね・早起き・朝ごはんについてお話しさせていただきました。パワーあふれる生徒のみなさんが集まった体育館は、夏の暑さも手伝って、ものすごい熱気でした!でも、みなさんとても集中してお話しを聞いてくださいましたね。夏休みが終わり、新学期が始まったばかりのタイミングで改めて生活リズムを見直すことは、とても有意義なことなのではないかと思いました。