小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。
そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。
早寝・早起き・朝ごはんのどれか1つでも欠けると、
頭がボーっとしたりするのですか?
A子さん
動物の中には「夜行性」といって夜に活動するものもいますが、私たち人間は昼に活動する動物です。朝起きて、昼に活動をして、夜に眠る。このリズムが、私たちにとって最も自然で、最も元気に過ごせるリズムです。頭と体のコンディションを良い状態にするためには、このリズムを整えることが必要であり、そのために「早寝・早起き・朝ごはん」が大切なのです。感じ方は人によって違うとは思いますが、早寝・早起き・朝ごはんの1つでも欠けてしまうと、頭はボーっとしてしまうでしょう。
その通り!それに、早寝・早起き・朝ごはんの習慣は、それぞれが深く関わり合っているんですよ。例えば、早寝をしていれば、睡眠時間を十分にとることができるので、早起きのつらさも少なくなります。早起きをして朝の光をあびれば、わたしたちを夜に自然に眠くさせてくれる「メラトニン」というホルモンのリズムを正しく保つことができるため、早寝の習慣にもつながります。また、早起きができれば、時間にも余裕ができるので、朝ごはんもしっかりと食べることができます。朝ごはんをしっかり食べれば、1日を元気に過ごすエネルギーをチャージすることができます。
早起きが大事ということは、
すごく早く起きれば良いということですか?
Bくん
早起きはとても大切ですが、早ければ早いほど良いというわけではありません。なぜかと言うと、睡眠時間を十分にとることができなくなってしまう可能性があるからです。睡眠には次のような大切な役割があるため、「十分に睡眠時間をとった上での早起き」であることが必要です。
小学校低学年なら9~10時間、高学年なら8~9時間くらいの睡眠時間をとっておきたいものです。
3時とか4時といった早い時間では、まだ外は明るくなっていませんよね。朝の太陽の光は、私たちの体内時計のズレをリセットしてくれる力があります。室内の照明も私たちにとっては十分明るいものですが、太陽の光はそれよりもずっと強い光を出しています。この強い光をあびて初めて私たちの体内時計はリセットされます。「外が明るくなるくらいの時間」というのが、「早起き」の時間の目安になるのではないでしょうか?
平成26年9月20日に、江戸川区立下小岩小学校に行ってきました。1年生~3年生、4年生~6年生に分けて、それぞれ「生活リズムを整えることの大切さ」や「しっかり食べるって、どういうこと?」について、クイズなどを交えながら学んでいただきました。
「早寝・早起き・しっかり朝ごはん」を実践して、みんながもっと元気に、楽しい学校生活を送れますように!