今年6月に『食品表示法』が成立し、2年以内に施行されることになりましたが、基本理念には『消費者の自立の支援』というのがあります。
改めて自分たち自身が“食べる”ことについて関心を持ち、公開されている情報に関しては目を通す習慣を小さいうちからしっかりつけさせることの大切さを感じました。そして、それがまさに“食育”の目指すところだと思います。
スポーツをする、しないに関わらず、口から入るものに関しては、目的を意識して、自分の意志と責任で食品・食事を選ぶ力を備えて欲しいと心から思いました。
私たちに公開されている情報で、最も身近なものは生鮮食品や加工食品についている『表示』です。
主なものは『品質表示』、『栄養成分表示』、『アレルギー表示』などです。
生鮮食品の“消費期限”についてももちろんそうですが、加工食品に掲げてある『品質表示』の中の“原材料名”を確認することは、“命に関わる”大事なことにつながります。
具体例としては“アレルギー物質含有の有無”の確認などです。このことは、子どもたちがいずれ保護者の“手”からも“目”からも離れていった際に、自分の命を自分で守ることに直結する大事な“教育=食育”です。
そのためには、(1) 保護者の方が“表示”を見るようにしましょう。そして、(2)表示を確認している姿を子どもたちに見せるようにしましょう。次に、(3) 子どもたちが選んだものの表示を一緒に確認するようにしましょう。
久保田尚子先生 プロフィール
順天堂大学等の非常勤講師などを歴任しつつ、スポーツ栄養を中心とした栄養関連業務に従事。
<主な栄養サポート歴> | <主な雑誌連載> |
女子ソフトボール日本代表 | 月刊誌『サッカークリニック』 |
(2004年アテネオリンピック支援帯同) | 《勝つための栄養セミナー》等多数 |
JリーグFC東京(トップから育成年代) |
少年サッカーチームを対象に行われる、ひさこ先生の食育講座。
毎回、サッカー少年のお子様を持つお母さま方から、たくさんの質問が飛び交います。
その中から、いくつか抜粋してご紹介します。
食事を摂るベストなタイミングってあるのでしょうか。 | |
何を食べるかにもよりますが、3食なら一般的に言われているようにほぼ毎日同じ時間に摂ることが大事です。また、運動後の捕食でしたら、なるべく“運動直後”がおススメです。ただし、量や内容は、食事に差し支えないようにしましょう。 |
子どもが食べる事が大好きでよく食べます。少し体格がいいので気になっています。寝る2時間前(7時半以降)は食べないようにしているのですが・・・ | |
寝る前には食事をしないというのは、大事なことです。食べたものが消化されるまでの時間を考慮してのことです。理由は、消化している間は熟睡できないので、成長ホルモンの分泌に影響が出るからと言われています。もしどうしてもおなかがすくようでしたら、牛乳やヨーグルトを摂る程度でしたら“からだづくりの材料確保”にもつながるので、おススメです |