ひさこ先生が教える スポーツ少年ママのためのスポーツ栄養講座

10月号 「おなかの調子をととのえておくこともトレーニングです!」

腸内(ちょうない)環境(かんきょう)をととのえるための対策(たいさく)も色々あるようですが、今回は“食からの対策”をご紹介します。
①かたよりのないバランスのととのった食事
《食事バランスガイド》にのっとった食事が役立ちます。肉にかたよることなく、副菜(野菜・きのこ・海そうの料理)もしっかりとることで、食物せんいのせっ取量を増やすことにつながります。また、“ぜん玉キンの宝庫”とも言うべきヨーグルトを必ず毎日とることも有効です。
②朝食をしっかり食べる
”朝食の+α効果”に“朝トイレ(朝のはい便習慣)”があります。様々な調査でも、規則正しいはい便習慣のない子どもたちが増えているけい向が出ています。規則正しいはい便がなければ便秘けい向になりやすく、便秘になれば ”腸内環境”の悪化につながります。規則正しいはい便習かんのためには、毎日朝食をしっかりとり、時間に余裕を持って過ごすことが大事です。

食物せんいとは? 大きく二種類に分けられる。
「不溶性食物繊維(せんい)」便のカサを増やしたり、腸を刺激してはい便をうながす働きがある
 [野菜や大豆、玄米などに多く含まれる]
「水溶性食物繊維(せんい)」便のすべりを良くしたり、腸内でぜん玉キンを増やす働きがある
 [海そう、植物の種子、完じゅく果実などに多く含まれる]
どちらかにかたよることなくとることが大事!

結論

子どもの場合は朝のはい便がないだけで集中力や注意力に影響(えいきょう)が出ると言われています。 また、大人も含めて便秘は免疫(めんえき)力の低下につながるとも言われています。 かぜやインフルエンザの心配が出てくるこれからの季節、基本的な食事に気を付けて、気持ちの良いはい便習慣をつけましょう。

はい便とコンディションの関係

海外旅行がかなり一般的になっている最近では、アスリートでなくても海外では“生もの・生水”はとらないということは常識(じょうしき)になっています。選手の場合ももちろん同じですが、大事な試合を控えているような場合は選手も気をつかいますし、もっと細かなアドバイスもします。例えば、生もの・生水だけでなく、水道水で洗ったあと加熱していないもの(生野菜やサラダ、カットフルーツ)などもひかえたりします。また、ふだんだったら問題ないようなもの(生卵・貝類など)でも、“海外”や“大事な試合”と緊張(きんちょう)する場合には大きく影響(えいきょう)することもあるので、避けるようにアドバイスします。

また、大事な試合の前に緊張(きんちょう)から便秘やげりを起こす選手もたまにいます。試合開始前にトイレにかけこむ選手をごくまれですが見かけることもあります。そんな場合にそなえ、日頃からの“定時のはい便習慣(しゅうかん)”が大事になってきます。『時間に余裕をもって朝食をしっかり食べる』とか『日頃から食物せんいやヨーグルトのせっ取を意識した”バランスのとれた食事”を心がける』など“日頃からの食事への姿勢”が大事になってきます。

久保田尚子先生  プロフィール

順天堂大学等の非常勤講師などを歴任しつつ、スポーツ栄養を中心とした栄養関連業務に従事。
<主な栄養サポート歴>JリーグFC東京((トップから育成年代)栄養アドバイザー、女子ソフトボール日本代表(2004年アテネオリンピック支援帯同)など
<主な雑誌連載>月刊誌『サッカークリニック』《勝つための栄養セミナー》等多数

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