ひさこ先生が教える スポーツ少年ママのためのスポーツ栄養講座

2月号 寒い時期だからこそ…

『立春』も過ぎ、春もすぐそこまで来ている頃になりましたが、実はこの時期が雪も多く、本当に寒い日があったりします。そこで今月は、寒くても元気に過ごせるための“食”からの提案です。

お餅

寒いと朝お布団から出るのがつらく、つい寝坊しがちになってしまいます。しかし、寝坊すると起きてからが忙しくて、うっかりすると“朝食抜きで登校!”などということにもなりかねません。寒くても頑張って起きて、朝ごはんを食べて出かける!この習慣を維持していくことが、非常に大事です。もちろん先ずは『食べないより食べる』ことが大事なのですが、特に寒いこの時季は『温かいものを食べる!』と少し高めの目標を設定してみましょう。温かいものとは、みそ汁でもスープでも”出来るもの”で大丈夫です。

温かいものをフーフーしながら飲むとホッとする! そんな経験ありますよね!? 温かい飲み物でからだが温まると身も心もホッとする!分かる気持ちがします。とはいえ、分かってはいても忙しい朝に手の込んだスープなんて作れないし、ゆっくり飲む時間すらないとおっしゃる方もいらっしゃるかと思います。しかし温かいものを摂ることで体温の上昇がみられ、体温が上がると免疫力もアップするることは学会誌等でも報告されています。寒い時期を乗り切るために、効果抜群の温かいスープやみそ汁(理想的には65℃くらい)を朝食時や夕方の練習前にも飲むようにしませんか?成長期の選手の場合は、もちろん汁物だけでなく《主食》は欠かせませんが… 『子どもは風の子!』でも、低体温では免疫力が下がってしまいます。

結論

食べることで体温の維持が出来るわけですが、寒い時には“温かいものを食べること”で内臓の温度も上がると言われています。これは、内臓の動きが活発になり、不規則になりがちな排便習慣にも良い影響を与え、“朝トイレ”も習慣化してきます。


汁物+α

今月は体を温めて免疫力を高めるということから、実は汁物自体が持っている魅力もたくさんあります。火を通している間に溶け出た栄養成分を摂れることもその一つです。また、その汁物に+αすることで、その魅力はさらにパワーアップします。

例えば、先月お伝えしたお餅ですが、お餅の魅力を簡単に生かすためには汁物の中に入れるだけの『かんたんお雑煮』にすることです。それだけで体温が上昇するだけでなく、スポーツをするときや頭をフル稼働して勉強するときの大事なエネルギー源がチャージされます。また、もう一つの“+α”は汁物にとろみをつけることです。とろみがつくと冷めにくく温かさを維持しやすくなります。例えばいつものすまし汁に片栗粉で、スープに小麦粉でとろみをつけるだけでもOKです。好みの汁物で、“とろみ効果”を実感してください。ただし、冷めにくい分、慌てて飲むと口の中やのどをやけどしてしまう可能性もあるので注意してくださいね。

久保田尚子先生  プロフィール

順天堂大学等の非常勤講師などを歴任しつつ、スポーツ栄養を中心とした栄養関連業務に従事。

<主な栄養サポート歴> <主な雑誌連載>
女子ソフトボール日本代表 月刊誌『サッカークリニック』
(2004年アテネオリンピック支援帯同) 《勝つための栄養セミナー》等多数
JリーグFC東京(トップから育成年代)  
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