秋も深まり日が短くなってくると、練習時後に帰り道はもう真っ暗なんてこともあるのではないでしょうか? 先日、8時近くにコンビニに寄ると、練習帰りと思われる小学生達がスナック菓子を選んでいるところに出くわしました。夏に比べて同じ時間でも暗くて寒いと、空腹感や寂しさも増してくるのではと思ったのですが、皆さまはいかがですか?
『食べたものがエネルギーの素』ということは、今までも何度もお伝えしていることです。では、練習でエネルギー源を使い切ってしまっている状態は・・・そうです、“おなかペコペコ”で、エネルギーの素が不足している状態ですね。
『使ったエネルギーのいち早い補給』は、その日のうちの疲労回復や成長期のからだづくりにつながる大事なことですが、そのほか気を付けたいことは、空腹状態は、熱エネルギーの不足にもなるということです。
これから寒さも厳しくなるにつれ、練習後の補食でのエネルギー補給は、体温維持の役割も果たすことになります。(食事誘発性熱産生と言います)
また、『何を食べるか?』も実は大事なことです。
使ったエネルギーを補充するエネルギー源として使われたのは《主食》です。
その後の夕食に影響のでないもの・量にする満腹感が出るほど食べてしまうと、疲労感と相まって、眠気につながり、本来の夕食が食べられません。
おにぎりや保温水筒を利用したスープや煮込みうどんなど手作りのものが用意できれば最高ですが、コンビニ調達でも練習前に購入するすることで、正しい選択がしやすくなります。
練習後の“空腹状態”でコンビニなどに立ち寄ると、“頭ではなく目で選んでしまう”ことになるからです。
日ごろからどんなものが良いかを親子で話し合いをしておくことも有効です。将来の食の自立のためにも、買い物をする可能性の高いお店に、一度親子で一緒に行ってみることも“実践編”としておススメです。
小松菜
小松菜は代表的な緑黄色野菜ですが、(ポパイの影響力があってか?)ほうれん草の陰に隠れることが多いようです。
しかし、栄養素的には、濃い色の素ともいえるβ-カロテンはほうれん草に劣るものの、スポーツをする方に欠かせないカルシウムや鉄、ビタミンCはほうれん草を上回っています。
最近は『昔に比べて、今の野菜は栄養素が半分くらいしか含まれていない』というようなことがよく言われています。季節に関係なく一年中食べられるようになっていることも要因の一つのようです。やはり“旬”のものは、味も栄養素も優れているということですね。
これから寒くなる時季は、小松菜に限らず“葉物”が旬で、おいしくなってきます。葉物 ≒ お浸しだけではなく、和洋様々な美味しい食べ方があります。“我が家の味”を“小松菜”でも見つけてみましょう。
野菜のおいしさやすばらしさを伝えて、野菜嫌いを減らしていきたいですね。
久保田尚子先生 プロフィール
順天堂大学等の非常勤講師などを歴任しつつ、スポーツ栄養を中心とした栄養関連業務に従事。
<主な栄養サポート歴> | <主な雑誌連載> |
女子ソフトボール日本代表 | 月刊誌『サッカークリニック』 |
(2004年アテネオリンピック支援帯同) | 《勝つための栄養セミナー》等多数 |
JリーグFC東京(トップから育成年代) |