スポーツ食育インタビュー

Vol.14 プロバスケットボールチーム「NBL 千葉ジェッツ」 上江田勇樹選手

今回はプロバスケットボールチーム「NBL 千葉ジェッツ」で活やくしている上江田勇樹(うえたゆうき)選手に、子どものころから現在までの食生活について、お話をうかがいました!
また、管理栄養士の伊藤真理子(いとうまりこ)先生に、栄養士の視点からコメントをいただきました。

ご飯つぶ一つ残さず食べて、10時間ねて、グングン成長!
インタビューを受ける上江田勇樹選手

編集部:「子どものころは、食べ物の好ききらいは有りましたか?」

上江田選手:「特になく、何でも食べてきました。ゴーヤなど『そんなに好きじゃないな』というものも、出されたら残さず食べる! それは母の教えです。いつの間にかそれが当たり前になって、今でもご飯つぶ一つ残さず食べていますよ。」

編集部:「朝食は、どのようなメニューが多かったですか?」

上江田選手:「和食と洋食は、半々くらいかな。自分はどちらかというと、パンの方が好きでした。パンにレタスやソーセージ、ポークの缶詰をはさんで。牛乳とヨーグルトは必ずあって、ヨーグルトはプレーンのままか、ちょっとハチミツを入れて食べるのが好きでしたね。飲物は朝でもサンピン茶(沖縄では定番のジャスミン茶)を飲んでました!」

編集部:「身長193cmと、とても背が高いですが、子どものころからたくさん食べていましたか?」

上江田選手:「いえ、小さいころは小食で、だんだん食べられるようになっていったんですよ。身長は、両親が大きいから、その影響もあるかな。小学校高学年くらいから中学~高校にかけて伸びましたね。すごく良くねる子どもで(笑)、1日10時間以上。当然早ねで、夜9時くらいにはもうねていました。」

高校で20Kg、大学で10Kg増量! つらくても食べる努力をした。
上江田勇樹選手と伊藤真理子先生

編集部:「バスケットボールを始めた時期やキッカケを教えてください。」

上江田選手:「小6のころ、親友がバスケをやっていて、さそわれたんです。最初は全然興味がなくて、ちょっとやる程度でした。身体が大きかったので、他にも色々な部活から声をかけられて、サッカーやバレーボールなど他の競技もやっていたんです。運動神経が、すごく良かったから(笑)。中学ではバスケ部に所属しながら、陸上競技で高とびをやっていました。」

上江田勇樹選手

編集部:「勉強に関してはいかがでしたか?」

上江田選手:「う~ん、好きではなかったですが(笑)、文武両道をめざしてしっかりやっていましたよ。自分の中で、家では宿題以外は勉強しないって決めてて、学校の授業をしっかり聞くだけでできると思っていたので、ずっとそのスタイル。塾も通わず学校の授業だけ集中して勉強していました。」

伊藤先生:「基本的な生活習かんがしっかりされていたのですね。睡眠と朝ごはんをしっかりとっていたからこそ、授業に集中できたのだと思います。」

編集部:「学生のころのお弁当で、印象に残っているこんだてはありますか?」

上江田選手:「ポーク缶づめと玉子焼きが入ったおにぎりが好きで、よく作ってもらって、中学の時はそれを持って朝練に行っていましたね。あと、よくニンジンが入っていた印象があります。玉子と一しょにいためたものも好きでした。」

上江田勇樹選手

伊藤先生:「スポーツをする上で、炭水化物のとれるおにぎりは重要ですね。玉子はタンパク質がしっかりありますし、スタミナがつきますね。野菜もよく食べられていたようで、素晴らしい。ニンジンは栄養面だけでなくお弁当のいろどりも良くなり、食欲もわきます。」

上江田選手:「子ども時代は早ね早起きで、朝も良く食べるからお腹の調子も良かったし、健康優良児でした。ただ中学のときもまだ食が細いままで、身長の割には食べないので、身体は細かったと思います。バスケはハードなんで、食べないとすぐやせちゃうんです。だから体重を維持(いじ)するためにも、また体を大きくする意味でもしっかり食べる努力をしました。高校に入ってようやく量を食べられるようになって、体重を20Kgぐらい増やし、大学ではさらに10Kgくらい増やしました。」

伊藤先生:「ハードな運動でエネルギーをたくさん消費している中でそれだけ体重を増やすには、かなりの量を食べる必要があります。本当に大変な事だったと思います。」

上江田選手:「食事には、すごく時間かかってました。たまに食べるのにつかれて、食べながらねてたりってことも(笑)。」

編集部:「バスケットボールを始めたころと比べて、気持ちに変化はありましたか?」

上江田選手:「できなかったことができるようになってきて、楽しくて、朝から晩までボールにさわっていて、バスケに夢中でしたね。このころは先の事まで全然考えず、ただ楽しいと思ってやっていました。上手くなるためにNBAのビデオを観て、そのプレイを真似して自分で練習していつの間にか身についていった感じです。とにかく誰にも負けたくない! と思う気持ちが強くて、とりあえず『沖縄で一番のプレーヤーになろう!』って。」

編集部:「ツラかったり、やめたくなった事もありましたか?」

上江田選手:「ツラいと思ったことはありますが、やめたいとは思ったことは一度もなかったですね。でも自分がツラいと思っている時はチームメイトも同じ気持ちだと思うので、みんながんばっているから俺もやらなきゃ! っていう気持ちで乗り越えてきました。」

つづき
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