編集部：「試合当日はどんな食事をしていますか？ 必ず食べるメニューがあれば教えてください。」

翁長選手：「試合の前にけっこうパスタが食べたくなります。消化がいいと聞くし、炭水化物をとれる。食事に関しては、基本的には自己管理。スポーツ雑誌を読んだり親のアドバイスを聞いたり、子どものころからの経験から、試合の何時間前に何を食べたらいいとか、何時間前には食べ終わっていないといけないなど分かるようになってきました。」

“いつ食べるか？”のタイミングの大事さも経験から自然と身につかれたとのこと、まさに“自己管理”という究極の目標が達成された感がありますね！

編集部：「今秋からNBL（ナショナル・バスケットボール・リーグ）も開幕し、オリンピックも目指していくプロバスケット業界ですが、翁長選手がその中でこれから希望することはありますか？」

翁長選手：「個人としては、子どもたちに今自分が伝えられる事を伝えていったり、被災地（ひさいち）に行ってバスケを教える社会貢献（こうけん）がしたいです。バスケはプロリーグができてまだ10年と歴史が浅いのですが、そういった活動を選手一人一人が行っていけば、10年、20年後にはバスケの環境がもっと良くなっているんじゃないか、と思うんです。Jリーグやプロ野球みたいに、もっと地域密着になって、地元に愛され応援されるチーム、バスケになればと思います。アメリカのNBAだと、ロスに行けばみんなレイカーズかクリッパーズの応援でしょ！ って感じ。それくらい地元に愛されるチーム、選手になりたいです。」

編集部：「子どもたちを指導することも多いかと思いますが、指導者の立場から、スポーツと食事の関わりについて感じていること、伝えていきたいことなどありますか？」

翁長選手：「『朝晩しっかり食べて早くねるように！』と言っています。やはり運動と睡眠（すいみん）と食事のバランスが良ければ良いほど、パフォーマンスが上がる。トレーニングをたくさんしても、夜遊びしていたら身体は作れないし、食事が足りなくても出来ない。バランスが大事だと思う。」

どんな競技でも言えることですが、「トレーニング・栄養・休養」がパフォーマンスアップの三原則です。翁長選手がおっしゃるようにトレーニングだけを視野に入れても、効果は期待しにくいかと思います。

編集部：「家族が子どもたちに出来るサポートを教えてください。」

翁長選手：「まず、食事は3食作ってあげてほしいです。子どもはエネルギー使ってるので、お母さんに食事でサポートしてもらいたい。朝食をぬいたり、ファストフードばかり食べないように気をつけてほしい。
あと、とにかくほめてあげてください！ 僕自身怒られてやるのがきらいでした。しかってのびるって言う人もいるけど、僕はほめた方がのびると思う。ほめられるとうれしいし、楽しいから好きになる。
海外はどちらかと言うとほめてのばす方が主流ですが、日本は圧倒的（あっとうてき）にしかる指導が多い。確かにしかるとメンタルが強くなり伸びる部分もあるとは思いますが、楽しくない。指導が厳しいなら、せめて家庭ではほめてあげてください。子どもにとってはその方がいいと思います。」

編集部：「最後に、子どもたちにメッセージをお願いします。」

翁長選手：「良く食べて良く寝て、バスケを好きになって、ボールをいっぱいさわってくれたらいいですね。体が小さくてもバスケは出来るし、楽しんでやっていると好きになるし、自然と上手くなります。バスケをやっていると足腰が強くなって多少おしりがしっかりするけれど（笑）、身体全体を使うスポーツなのでバランスがいい人が多いですよ。
バスケにかぎらず、どんな夢でも追いかけていればかなうと僕は思います。あきらめないで楽しんで、がんばってほしいです！」

沖縄県出身。小学生からバスケットボールを始め、小禄中学校、那覇高校へと進む。高校卒業後アメリカに留学し、Santa Ana College Men‘s basketball DONS 卒業。帰国後は、JBL2 兵庫ストークス（3位 2011-2012）、JBL2 旧デイトリックつくば（3位 2012-2013）、現在はNBLチーム「つくばロボッツ」に所属。

翁長明弘オフィシャルサイト
http://all4ball.jimdo.com

茨城県つくば市をホームタウンとする、ナショナル・バスケットボール・リーグ（NBL）ウェスタンカンファレンス所属の、男子プロバスケットボールチーム。つくば市の市鳥であるフクロウをロボット化したもので、「ロボットのまちつくば」を全国にアピールできるチームを目指している。チームカラーは、「いばらきブルー」。

「つくばロボッツ」公式サイト
http://www.tsukuba-robots.com/