食育スペシャルインタビューVol.7「ルネサスエレクトロニクス高崎・上野由岐子選手(前編)」

Vol.7 前編 ルネサスエレクトロニクス高崎 上野由岐子選手

母の口ぐせは、「ちゃんと食べなさい!」
母の口ぐせは、「ちゃんと食べなさい!」

編集部:「食べざかりの高校生のときは、間食などをしましたか?」

上野選手:「そうですね、朝は家でおにぎりを食べても、学校に着くころにはお腹が空いて、売店で高菜のおにぎりを買って毎朝食べていました。部活の後は、時々コンビニで買い食いをしていたんですけど、おこづかいがなかったのもありますが、そんなには食べていませんでしたね。間食をすると夜ご飯が食べられなくなっちゃって、そうするとまた母に怒られるので。」

ひさこ先生:「たしかに、間食は時には大切だけれど、それによって食事がとれなくなってしまうのは、一番の問題よね。」

上野選手:「つかれすぎていて、食べる気力がなかったというのもあるかもしれません。夜ご飯も、『ご飯を食べるより休みたい』と思うときもあったんですが、それは母がゆるさないので、無理やり食べていた感じ。
でも今思い返してみると、ちゃんと食事をした方が体のためになる。当時の母はそういうことを理解して、私たちに食べさせていたんだな~と気付きました。」

ひさこ先生

ひさこ先生:「保護者の方からよく、『食べさせるより休ませてあげたい』という意見をうかがいますが、成長期は“食べたものが成長の材料”になりますし、“食べたものが動くエネルギーやつかれをとる材料”になります。お母さまは上野選手がつかれていると十分わかっているからこそ、食べることにこだわられたのでは…。そのためにおやつを制限していた上野選手! お二人ともえらいです! 」

上野選手:『母からは、口ぐせのように「食べなさい、食べなさい」と言われて育ちました(笑)。』

編集部:「社会人になってからの食生活はいかがでしたか?」

上野選手:「高校を卒業して、現在の『ルネサスエレクトロニクス高崎』に入ってからは、ずっと寮(りょう)生活です。朝晩は寮で、昼は会社の食堂で食事をしています。アスリート寮だから、1日のカロリー計算がされていて、バランスの良い食生活ですよ。
毎週土曜日の夜はカレーと決まっていて、日曜日の朝は残りのカレーを温めてパンにつけて食べたりしています(笑)。」

ルネサスエレクトロニクス高崎 上野由岐子選手
意外!?にも、苦手な食べ物が多いという上野選手。しかし、お母さまの食事のしつけのおかげで、今の上野選手の体ができているのかもしれないですね。
後編では、海外遠せいでの食事のエピソードや、上野選手の考える「プロのアスリートとしての食生活」について、たっぷりとお伝えいたします。
どうぞお楽しみに!
(後編は4月15日掲載予定です。)
取材日:2013/2/13
選手&チームのご紹介
上野由岐子選手

1982年7月22日、福岡県生まれ。九州女子高校(現福岡大学付属若葉高等学校)に世界ジュニア選手権で優勝。
'01年日立高崎(現ルネサスエレクトロニクス高崎)入社。'04年アテネ五輪でチーム銅メダル、'08年北京五輪ではエースとして金メダル。'12年7月の世界選手権で米国を破り、42年ぶりに優勝。173cm、72kg。

ルネサスエレクトロニクス高崎 女子ソフトボール部

日本ソフトボールリーグ女子1部所属。1981年に旧日立高崎工場創立10周年記念事業として創部され、2010年にルネサス テクノロジとNECエレクトロニクスとの合併により、ルネサスエレクトロニクス高崎 女子ソフトボール部にチーム名を変更。 群馬県高崎市を拠点とし、過去の優勝回数は、リーグ8回、全日本総合15回、全日本実業団2回、国体11回の計36回の全国最多を誇る。

「ルネサスエレクトロニクス高崎 」公式サイト
http://sports.renesas.com/softball/

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