編集部:日々の正しい食習かんや睡眠は、プロとしての体づくりにかかせないものなのですね。では、次の質問です。
「現在は、どなたが食生活の管理をしているのですか?」
権田選手:「食事は基本的に妻に任せています。タンパク質は、肉だけでなくマメのサラダなどにして、カロリーにも気を配っていますね。先日作ってもらった“メカジキのソテー”にはタルタルソースがかかっていたんですが、『レシピではマヨネーズが大さじ3杯のところを、2杯分はヨーグルトにしてヘルシーにしてみた!』と自まん気でした(笑)。」
ひさこ先生:「いくら健康的だといっても、おいしくない食事はイヤよね。」
権田選手:「栄養を気にしすぎて、いろいろなものをカットした結果、味気ない食事になってしまうのはイヤですね。それを妻もわかってくれるので、いろいろ工夫してくれています。」
ひさこ先生:「権田選手は栄養にくわしいから、奥様は大変なんじゃないの?」
権田選手:「僕が『久保田先生から聞いたんだけれど、こういうものがいいらしいよ』と話をすると、『プレッシャーになるから、あんまり勉強しないで』と怒られるんですよ(笑)。でも妻自身も、よく久保田先生からアドバイスを受けているみたいですね。」
ひさこ先生:「お若いのに、とても熱心に取り組んでいらっしゃる、すばらしい奥様ですよ!」
編集部:ちなみに、今日の朝食メニューを教えてください。
権田選手:「今、わが家ではスムージーが流行っていて、ヨーグルトにブルーベリー、バナナ、キウイなどのフルーツを入れて作りました。あとは、ベビーリーフのサラダと、具だくさんの豚汁、納豆オムレツ、青菜のおひたし、それにご飯ですね。」
編集部:品数が多いですね!
権田選手:「朝食は、だいたい30~40分くらいかけて食べますね。僕は食事の間は集中したいので、食事をする場所にはテレビを置いていません。」
編集部:では、最後に子どもたちに向けて、メッセージをお願いします。
権田選手:「人間は、食べることでしか外から栄養をとり入れることができません。
そのためにも、食べることの“楽しさ”に気づいてほしいです。
僕のように大きくなりたかったら、ちゃんとご飯を食べて、ちゃんと寝てください。
体は、すべての資本です。練習は大切だけど、まずは元気で、毎日100%の状態でいられることが、一番大切です。
また、苦手なものをこくふくすることも必要ですが、今持っている長所をのばすことは、サッカーに限らずとても大切なことです。何か一つ、得意なことにこだわって、それをやり続ける姿勢を持って、がんばってください。」
ひさこ先生:「権田選手の食生活は、子どものころに出来上がったものです。今、子どもであるみなさんも、今のうちに良い食習慣をしっかりと身につけてくださいね。」
編集部:ありがとうございました!
FC東京U-15、FC東京U-18を経て、2007年にトップチームに昇格。2009シーズンにレギュラーに定着し、Jリーグ記録に並ぶ完封16試合を達成。U-15時代から各年代の日本代表正GKとして活躍し、2012年ロンドン五輪ではU-23日本代表に選出。ベスト4入りに貢献した。
東京都をホームタウンとするプロサッカークラブで、前身は1935年に創部された「東京ガスフットボールクラブ」。1992年からJFLに参加、1999年には「FC東京」となりJ2へ参戦、2000年にはJ1に昇格。2010年にJ2降格となるも、2011年にはJ2優勝を果たしJ1復帰。クラブ初となる天皇杯優勝を果たすとともに、2012シーズンのAFCチャンピオンズリーグへ出場した。
「FC東京」公式サイト http://www.fctokyo.co.jp/