編集部:次もジュニア選手から寄せられた質問です。
「子どものころの朝ご飯は、どのようなものを食べていましたか?ご飯派ですか?パン派ですか?」
権田選手:「うちはずっと和食です。わが家は朝食を絶対に食べる家庭だったので、朝からかなりしっかりと食べてましたね。」
編集部:この「ごはんだもん!げんきだもん!」は、子どもに“早寝、早起き、朝ご飯”をすすめているんです。最近の子どもは夜型になり、朝ご飯を食べない子も増えています。
権田選手:「僕としては、朝食をとらないことは、考えられない。だって、お腹が空いたまま学校に行ったら、すぐにつかれちゃいますよ。以前、朝食をとらないチームメイトがいたんです。彼に『朝ご飯は食べた方がいいよ』と言ったら、『でも太るから……』って言うんですよ。そんなこと、絶対にないのに。でも僕が強く言うので、朝ご飯を食べるようにしたところ、『やせてきたよ!』って。朝ご飯は、とても大切ですよ!」
ひさこ先生:「その通り! 朝食を抜くと、前の日の夕食から次の日の昼食まで“食べない時間”が続くので、カラダがしぼうをたくわえよう!と勝手に働いてしまいます。
それに、朝食は“一日のアップ”にあたりますから、子どものうちからしっかりと食べる習慣をつけてほしいですね。」
編集部:ありがとうございます。こうやって権田選手に力強く言っていただくと、子どもたちにもしっかりと伝わると思います。
では、子どものころの、朝食のメニューを教えていただけますか?
権田選手:「毎朝食べていたのは、卵ですね。卵とじだったり、オムレツでしたり。卵は食べ過ぎも良くないということで、わが家では卵料理は朝食でしか出ませんでした。これに加えて、ヨーグルトとフルーツは必ず食べていました。」
編集部:和食でもヨーグルトですか?
権田選手:「和食・洋食関係なく、ヨーグルトは食べていましたね。今でもヨーグルトは必ず食べていますよ。フルーツを入れたり、そのままだったり。3食ごとに食べてるかも。自宅にも必ず置いてあります。体づくりには、おいしく食事を食べる必要がある。そのためには、お腹の調子が大事です。お腹の調子を整えるのは、ヨーグルトだ! という風に思っているので。」
ひさこ先生:「私の方から、チームキャンプや遠せい先でも、ヨーグルトとフルーツは用意してもらうようにお願いしています。ヨーグルトのめんえき力についても、選手にレクチャーしたりしていますね。ヨーグルトは、アスリートに限らず、子どもたちにもおススメです。ぜひ、しっかり食べていただきたいですね。」
編集部:ヨーグルトは、大人も子どもも大好きですよね。
さて次は、保ご者からの質問です。
「中学・高校時代はどのようなお弁当を食べていましたか? 印しょうに残っているお弁当のおかずはありますか?」
権田選手:「FC東京のU-15・U-18で活動していたので夕方〜夜に練習をしていました。家に着くのが夜になり、そこから夕食となると、次の日の朝食があまり食べられないんですよ。でもそれだとすぐにつかれるから、ということで、母が学校の休み時間に食べられるように、小さなお弁当を3~4個作って持たせてくれました。」
ひさこ先生:「さすが、権田さんのお母様ね! よく、お弁当を休み時間にチョコチョコ食べる、という話を聞くけれど、それだとどうしてもいたみやすくなってしまうの。でも小さなお弁当を小分けで食べるのなら、その心配はなくなるから、とてもいいアイデアだと思いますよ。」
権田選手:「印しょうに残っているお弁当のおかずは、塩つくねですね。あっさりしていて、おいしかったな。試合の時には必ず入っていて、よく覚えています。
あとはトマトとか、母が久保田先生のセミナーでいいと聞いてきたブロッコリーもよく入ってましたね。」
ひさこ先生:「FC東京U-15・U-18の保ご者を対しょうに、毎年セミナーをやっているんです。権田さんのお母様は、6年間毎年参加してくださって。すでに栄養の知識はお持ちだったので、確認もかねての参加だったと思うのですが、とても熱心なお母様でした。」
FC東京U-15、FC東京U-18を経て、2007年にトップチームに昇格。2009シーズンにレギュラーに定着し、Jリーグ記録に並ぶ完封16試合を達成。U-15時代から各年代の日本代表正GKとして活躍し、2012年ロンドン五輪ではU-23日本代表に選出。ベスト4入りに貢献した。
東京都をホームタウンとするプロサッカークラブで、前身は1935年に創部された「東京ガスフットボールクラブ」。1992年からJFLに参加、1999年には「FC東京」となりJ2へ参戦、2000年にはJ1に昇格。2010年にJ2降格となるも、2011年にはJ2優勝を果たしJ1復帰。クラブ初となる天皇杯優勝を果たすとともに、2012シーズンのAFCチャンピオンズリーグへ出場した。
「FC東京」公式サイト http://www.fctokyo.co.jp/