小中学校で「早寝・早起き・朝ごはん」の生活リズムの大切さについてお話しする食育講座を行う際に、皆さんから食事について様々なご質問、ご相談をたくさんいただいています。

そこで、皆さんも同じ疑問やお悩みをもたれているかもしれませんので、よくある質問をご紹介し、お答えしたいと思います。

基礎代謝を上げる食べ物ってあるの?中学校 保護者より

基礎代謝を上げる食べ物はありますか?

基礎代謝とは、生きるために最低限必要なエネルギーのことです。「生きるために必要なエネルギー」というのは、例えば呼吸をするために使うエネルギーや、体温を調節するために使うエネルギー、内臓が活動するために使うエネルギーなどのことです。大ざっぱに言えば、何もしなくても消費するエネルギーが基礎代謝であり、体を動かす時に使うエネルギーは基礎代謝には含まれません。

基礎代謝が高ければ、何もしていなくてもたくさんのエネルギーを消費できる…ということで、特に減量を目的にダイエットをしている人などでは「基礎代謝を上げたい」と思う方が多いかもしれません。では、基礎代謝を上げるためにはどうすれば良いのでしょうか。

全身の基礎代謝量を100%とした場合の、体の部位別の基礎代謝量は、肝臓:27%、脳:19%、筋肉:18%、腎臓:10%、心臓:7%、その他:19%となっています(FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告より)。この中に、自分で頑張れば量(重さ)が増やせそうなものが1つあるのですが…分かりますか?
そう、「筋肉」です。基礎代謝を意識的に高めるためには、筋肉の量を増やすことです。筋肉を増やすのに大切なことは3つ。

①筋肉に負荷を加える運動をする(筋トレなど)⇒筋肉に傷がつく
②栄養を補給する⇒傷ついた筋肉を修復する
③休息をとる

②の「栄養」で代表的なのが、筋肉の材料になるたんぱく質や、運動で消費した糖質(炭水化物)などです。たんぱく質は肉、魚、卵、大豆などに、炭水化物はご飯、パン、麺類などのほか、いも類などにも多く含まれています
筋トレを一生懸命やっても、筋肉を修復するのに必要な栄養素が足りなければ筋肉は増えませんし、十分な休息がなくても効果的に筋肉を増やすことはできません。また、いくら筋肉の材料になるたんぱく質を積極的に摂ったとしても、運動をしなければ筋肉は増えず、基礎代謝が上がることもないということです。
というわけで、ご質問の「基礎代謝を上げる食べ物」についてですが、たんぱく質を多く含む肉類などは基礎代謝を上げることに関係しています。しかし、それは運動や休養が伴ってこそのものであり、基礎代謝を上げる効果を食べ物だけに期待するのは残念ながら難しいと言えるでしょう。食事・運動・休養の3つの柱を大切に、適度な筋肉のある健康な体を維持していきたいですね!

ダイエットをしてもなかなか体重が減りません

ダイエットをしてもなかなか体重が減りません・・・

体重を減らすために頑張っているのに、その効果がなかなか出ないとガッカリしてしまいますし、ダイエットを続ける意欲までそがれてしまいますよね……。なぜ体重がなかなか減らないのか……その原因を探るためにも、まずは体重が増えたり減ったりする仕組みをおさえておきましょう!

体重は、食べ物からとるエネルギー(摂取エネルギー)と、体が消費するエネルギー(消費エネルギー)のバランス(エネルギー収支バランス)によって増減します。

【エネルギー収支バランスと体重の関係】
摂取エネルギー消費エネルギー ⇒体重が増える
摂取エネルギー消費エネルギー ⇒体重は変わらない
摂取エネルギー消費エネルギー ⇒体重が減る

体重を減らしたい場合には、摂取エネルギーを減らしたり消費エネルギーを増やしたりして「摂取エネルギー消費エネルギー」の状態にすれば良いということです。

そして、もう1つのポイントが「脂肪を1kg減らすためには、約7,200kcal(ご飯約29膳分に相当するエネルギー)をカットする必要がある」ということです。短期間で効果を出そうとすればするほど、食事からのエネルギーをたくさん減らしたり、たくさん運動して消費エネルギーを増やしたりしなければならないため、ダイエットはハードなものになります。逆に、たとえ1日にカットしたエネルギーが20kcal程度でも、7,200÷20=360、つまり1年後には1kgの減量につながります。

※ご飯1膳=150g(約250kcal)として計算

では、自分のエネルギー収支バランスをどう把握すれば良いのでしょうか……? 答えは「体重を測ること」です。ダイエットをしながら定期的に体重を測ってみた結果、もしも体重に変化がなければ、今の自分のエネルギー収支バランスは「摂取エネルギー=消費エネルギー」となっていることが分かります。体重を減らすには、今の自分の生活を振り返って「もう少し食べ物からのエネルギーを減らそう」「もう少し運動しよう」と対策を立てる必要があることが分かるのです。このように、自分の体の状態を知った上でダイエットを行えば、体重をコントロールしやすくなるというわけです。私自身も体重を毎日測り、それをグラフにするのが長年の習慣になっていて、体重管理にも役立っています。体重を入力するとグラフを作ってくれるアプリなどを利用するのも良いですね!

なお、上記は大人の方を想定したものです。大人の方ももちろんですが、特に成長期のお子様は、成長に必要なエネルギーや栄養素が不足しないよう、無理なダイエットは絶対にしないでくださいね!

食育授業report幸手市立上高野小学校

2018年10月11日、幸手市立上高野小学校に行ってきました。この日は来年度の新入生の身体測定が行われており、集まった保護者の皆さんに「早寝・早起き・朝ごはん」の重要性についてお話しさせていただきました。これから始まる6年間の小学校生活。毎日を元気に楽しく過ごすためにも、小学校に入る前から生活リズムを整えておけると良いですね!

食育授業report松戸市まるやま幼稚園

2019年1月9日、松戸市のまるやま幼稚園で園児のみなさんに早寝・早起き・朝ごはんの大切さをお話ししてきました。少し難しいところもあったかもしれませんが、みんなしっかりと話しを聞いてくれて、最後に出したおさらいのクイズも大正解でしたね。講座後、サプライズで年中さんからは折り紙で作った花束、年長さんからは歌のプレゼントが!嬉しさと感動で、涙が出そうでした!

食育Q&A担当者プロフィール

伊藤 真理子(いとう まりこ)

1999年、東京農業大学農学部栄養学科管理栄養士専攻卒業。フリーの管理栄養士として、セミナーの企画・運営、執筆、特定保健指導など幅広く活動中。

食育セミナー実施中!

ダノン健康栄養財団では、子どもから大人まで、幅広い年齢層に正しい食生活、生活習慣の知識を身につけてもらえるよう、小・中学校などの教育現場で「食育出前授業」やスポーツチーム向けの「スポーツ栄養学講座」を行っています。

講座のお問い合わせ、お申し込み受付はこちらの「ダノン健康栄養財団」ホームページよりご確認ください。

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