スポーツ食育インタビュー

Vol.24 前編 「INAC神戸レオネッサ 海堀 あゆみ選手」

サッカーを続けているのは、“何か”を追い求めているから
インタビューを受ける海堀選手

編集部:「サッカーを始めたキッカケを教えてください。」

海堀選手:「元々父がやっていて、周りもみんな男の子だったので、なんとなく。小2くらいから、遊びの延長みたいな形ですね。最初はディフェンスをやったり、色々やっていました。」

編集部:「小学生のころは男の子を制するほど、というウワサを聞きましたが。」

海堀選手:「いえ、全然。ウワサだけですよ(笑)。そのころは、みんなやっているから続けているだけで、自分にサッカーが向いていると思ったことが無いんです。」

ひさこ先生:「向いているところを探し続けているから、どんどん進歩してるんですね、きっと。向いてると思ったら、進歩が止まっちゃうかもしれない。」

海堀選手:「そうかもしれないです。まだまだ全然だと思うし。」

編集部:「では、なぜサッカーを続けられたと思いますか?」

海堀選手:「それは、楽しいからだと思います。」

編集部:「上手になっていくから、楽しいということですか?」

海堀選手:「いや、そんな。自分では上手くなってるって実感したこともないです。サッカーが楽しいのは、手に入れたい“何か”があるからだと思います。もしその“何か”が見つかったら、もうやめちゃうんじゃないですか。」

編集部:「今もずっと、“何か”を探している?」

海堀選手:「探してるわけではないんですけど。サッカーはみんなで出来るし、一人じゃない。そういう目に見えない“何か”があると思うんです。」

ポジションを固定せず、色々やってみると相手の気持ちがわかる
試合風景

ひさこ先生:「キーパーになったのはいつからですか?」

海堀選手:「一度サッカーをやめた時に、仲のいい友達がサッカーにもどしてくれようとして。その時チームのキーパーが空いていて。軽いノリじゃないですが、その時はキーパーをキーパーと思ってなかったですし。フィールドの11人のうちの1人としか思ってなかった。中学のころはみんな色んなポジションをやるチームで、キーパーは唯一(ゆいいつ)手を使える人、ぐらい。だから、そんなに良い意味で、みなさんが思ってるように(キーパーを意識した)感じじゃなかったです。」

編集部:「キーパーは、点が入った時はあまり目立たず、負けた時は結構集中的に責められる場合もあり、メンタルが強くないと出来ないという事はありませんか?」

海堀選手:「どうなんでしょう? 私が本格的にキーパーをやるようになったのは高校生で、みんな大人なのでチームメイトからは絶対文句を言われません。でも小さいころは、自分もみんなもそうやって責めていたと思うし、悪かったなと思います。」

編集部:「今ゴールキーパーをしているお子さんに、チームメイトに責められた時、どう返したらいいかアドバイスはありますか?」

海堀選手:「チームのみんなでやってみたらいいと思うんです。キーパーがどれだけ大変かやってみたらわかる。特別にされてる感がやっぱりあるから。キーパーから見てる目線と、フィールドから見る目線。キーパーの子もフィールドの気持ちは分かるべき。色々なポジションをやるのは良いと思う。自分も前はフィールドだったんで、そう思います。」

ひさこ先生:「そうすることでお互いの気持ちがより分かるから、良いですね。」

海堀選手:「こんなにも難しかったんだって思ってくれる部分もあると思うし、キーパー自身に問題がある時もあると思います。キーパーの子も、フィールドをやることで、自分が何を言われていたか、わかるかもしれない。そういう意味では、小さい時にディフェンスやフォワードに固定しないで、色々なポジションをやるのが、本当に良いんじゃないかとすごく思います。」

編集部:「ジュニア選手にとって、とても良いアドバイスだと思います!」

海堀選手:「キーパーも、やってみたら意外にこわいと思いますよ。」

サッカーから遠ざかっていた高校時代は、テニス部へ
インタビューを受ける海堀選手

編集部:「高校時代はテニス部にも所属(しょぞく)されたとか。動きも全然ちがう競技ですよね。」

海堀選手:「そうですね。部活と言っても一人でやる競技だし。チームだったら自分がミスした時もだれかがはげましてくれたり、自分の分もがんばってくれるから、自分も誰かのために、チームのためにがんばろうと思う。個人スポーツとチームスポーツのちがいっていうのを改めて実感しました。」

編集部:「テニスをしていて、サッカーとどっちを選ぼうかと迷うことはありませんでしたか?」

海堀選手:「テニスと言っても部活程度なので、そんな事を言ったら本当にテニスをやられてる方に申し訳ないくらいです。プロの個人スポーツの方は、本当にすごい。コーチ、監督(かんとく)やスポンサーだって自分で見つけてこないといけない。私たちはチームがスポンサーを見つけてきてくれるので、自分たちはサッカーだけに専念できる。そういう事も自分でやらないといけないとなると、大変だというのはすごく感じます。裏方はスタッフの方達がやってくれて、サッカーだけ出来ることにすごく感謝しています。」

編集部:「サッカーはずっと続ける気持ちでしたか?」

海堀選手:「いえ、高校でサッカーをやめましたし、もどろうと考えたこともなかった。部活のテニスに一生けんめいで、ふつうに大学受験をするのだろうと思っていたから。クラブチームにもどったのは、高3の途中からです。私をもう一度サッカーに引きもどしてくれた友達がいなかったら、今の自分はいません。めぐりあわせじゃないですけど、色々な人達に出会い、今ここにいると思うので、本当に感謝してます。」

意外にも、サッカーを続けるつもりがなかったという海堀選手。後編では、海堀選手のカラダを作った、「ごはん」についてお聞きしました。 どうぞお楽しみに!

後編に続く 乞うご期待!! 次回更新日5月15日(予定)

取材日:2015/03/26
写真提供:INAC神戸レオネッサ
選手&チームのご紹介
海堀あゆみ選手

1986年9月4日生まれ。京都府出身。 小学校のころ、父の影響でサッカーを始める。フィールドプレーヤーとして地域選抜に選ばれたりもしていたが、高校進学の際にソフトテニスに転向。しかし友人の後押しもあり、高校3年のときにGKとして再びサッカーを始める。2008年にINAC神戸へ移籍。2011年FIFA女子ワールドカップになでしこジャパンとして選出。正GKとして活躍し、決勝戦ではPK戦までもつれこむも、見事なセーブで日本のゴールも守り、世界一へ大きく貢献(こうけん)した。

練習熱心でストイックで、職人気質。良いと言われたことは一度試してみたり、常に向上心を忘れずに取り組んでいる。見かけによらずシャイな一面も合わせ持つ。

INAC神戸レオネッサ

なでしこジャパンや各年代の代表選手が多く所属する神戸の女子サッカーチーム。
チーム名の「レオネッサ」とはイタリア語で雌(めす)ライオンを意味し、美しく力強い様子を表している。チームマスコットは「らいむちゃん」。“神戸から世界へ”をコンセプトに女子サッカーの更なる飛躍(ひやく)を目指して活動を行なっている。

2015シーズンは、昨シーズン果せなかった女王奪還(だっかん)を目指す。
 
◎試合情報はこちら◎
2015プレナスなでしこリーグ開催中!
INAC神戸公式サイト http://inac-kobe.com/
 
◎選手の情報はこちらでチェック◎
INAC神戸レオネッサ公式Twitter https://twitter.com/inac_kobe2001
スタッフブログ http://inacstaff.blog27.fc2.com/

もどる
「スポーツ食育インタビュー」トップに戻る

ページトップへ