スポーツ食育インタビュー

Vol.23 アイスホッケーチーム 王子イーグルス 久慈 修平選手

アトピー性皮ふ炎の改善に、ヨーグルトを食べました。
試合風景

山口さん:「僕は、アレルギーがすごくて……アトピー性皮ふ炎でした。腸内環境を変えないといけないということに色々試して行き着き、3年くらい前からヨーグルトをすごく食べるようになりました。それまでも、ただ好きなだけでヨーグルトは食べていたんですが、そこまで意識的に食べていませんでした。」

編集部:「意識して摂取(せっしゅ)されているのですね。」

ひさこ先生:「サッカー選手っておやつがわりにヨーグルト食べる方が意外と多いですよね。」

山口さん:「そうですね。適度にお腹もふくれますし。」

編集部:「アトピーは大人になってからですか?」

山口さん:「高校生ごろから出始めたんです。それまでは全然なかったんですが。それでヨーグルトを意識的に食べるようになって、本当に治ったような気がしています。タイミングもあるかもしれないですが、周りのアトピーの人にも教えています。自分は絶対良かったと思うので。」

編集部:「高校からアトピーを発症(はっしょう)した原因などわかりますか?」

山口さん:「環境が変わったっていうのはあるかもしれないですね。寮(りょう)生活になり、食事も変わったし、ストレスもあったかもしれないですし、何が原因かはわかりませんが。でも今はもう、全然ない。ヨーグルトはすすめてますよ、本当に(笑)。」

ひさこ先生:「乳酸菌や納豆などの発酵(はっこう)食品を食べることは、体の免疫(めんえき)機能を整えるには良いと思います。」

山口さん:「僕は選手時代、ほとんど自炊(じすい)だったので、そういう意味も含めて治したかったんです。試合前なのにかゆくて夜に寝られないと、困りますから。その当時は、苦しみましたが、今は全く平気です。」

ひさこ先生に質問!アレルギーに良い食事とは?
試合風景

編集部:「ひさこ先生に、栄養学的なことで質問はありますか?」

山口さん:「アレルギーや喘息(ぜんそく)の選手もいますが、食事で改善されますか? 僕は色々考えてチャレンジして、変われたと思っています。」

ひさこ先生:「アレルギーに関しての専門は医師の分野なので、私はあくまでも管理栄養士としての立場でしかお答えできませんが、アレルギーも食事のとり方によって良い効果はあると思います。もちろん絶対効果があるとは言えませんが、花粉症などを含めアレルギー対策には免疫力(めんえきりょく)を上げることが有効と言われています。つまり免疫力を上げる栄養素や栄養成分を多く含む食べ物をとったり、バランスの良い食事をいつも心がけることが大事、ということです。具体的には、ヨーグルトや納豆を積極的にとったり、高校生のお弁当でよく見かける、ごはんの上にびっしり焼肉が乗っているような“茶色弁当”を改善したり……ということでしょうか。花粉症の選手は、薬を飲むとドーピングに引っかかる心配もありますし、すごく大変ですね。」

山口さん:「今は子どもたちのアレルギーも多いじゃないですか。困ってる方はいると思うんですよね。」

ひさこ先生:「選手のすごいところは、良いと言われる事は多かれ少なかれみんな自分で試して、前向きに取り組んでいること。ヨーグルトに関してもそうですし、そうやって自分にとって一番良い方法を見つけていく姿勢が素晴らしい。ジュニア選手の場合は、まだ知識もそれほどないと思うので、まず大事なことはすべての基本になるバランスのとれた食事を心がけること、そして新しい知識を得る時は、信用できる情報を最初は保護者の方と一緒に探すようにして欲しいですね。アレルギーは極端な場合には命を落とすことにもなりかねないので、本人はもちろん保護者の方もたいへんだと思います。」

編集部:「腸内環境は体の免疫をコントロールするのに重要で、昔は発酵食品だけでなく、たくさんの種類の菌を取り入れて腸を刺激(しげき)していたようですね。今はキレイになりすぎて、腸の免疫を刺激するものがないから、逆に暴発して自分の方に向かってアレルギーになるという話もあるようで、そこから発酵食品、ヨーグルトなどが良いというデータが色々出ていますね。パフォーマンスを上げるために良い事はどんどん勉強してやっていこうという姿勢が素晴らしいですね!」

山口さん:「能力だけでやっていける人はいいですけど、全員が全員そうじゃないですし。良いものはチャレンジしていかないと。好きだというのもあるんですけど、色々知りたいのもあります。色々な方に助けていただきました。」

大切なのは、“あこがれ”を持つこと
山口さん

編集部:「山口さんは、川島永嗣選手や吉田麻也選手と仲が良いんですよね。」

山口さん:「川島君や吉田君は、家にいつも泊めてくれるし、連絡はしょっちゅう取っています。実は二人とも名古屋グランパスの時に同じチームで。彼らはそれぞれ時期はかぶっていませんが、どちらもユースにいました。僕が高校生の時、彼らはまだ中学生でしたけど。僕がトップに上がった後、僕を見て頑張ったみたいなことをよくブログなどに書いてくれました。」

ひさこ先生:「ユースの中でトップに上がる選手っていうのは、あこがれですよね。」

山口さん:「彼らにとってすごく刺激的(しげきてき)だったようで、すぐこっちに飛び込んできましたよ(笑)。」

ひさこ先生:「ユースからトップに上がった選手が、ユースの練習に参加してあげたりすると、みんなすごく喜びますよね。」

山口さん:「僕も、名古屋の時にはよく行ってました。体を動かすのに、高校生相手だとキツイけど、中学生だとちょうどいい(笑)。気持ちよく汗をかけるし、喜んでもらえる。それがユースの良いところだと、僕は思ってます。」

編集部:「審判だったお父様の影響もありますか?」

山口さん:「あると思います。子どものころからJリーグの試合で旗をふったり、しょっちゅう観に行かせてもらって、やはりこの世界は良いなって感じてました。やっぱり試合を観た方が、あこがれますよね。最近はJリーグの試合はテレビ放送されないから、ちょっとさみしい。近くにチームがある子達はいいですが、そうじゃない子達は代表の試合ぐらいしか目にする機会がない。あこがれは、子どもには大事です。」

編集部:「では最後に、子どもたちにアドバイスをお願いします。」

山口さん:「僕が小さい時に思っていたのは、目の前の人に負けたくないっていう強い気持ち。負けん気があったほうがいいんじゃないかな。それによって情熱も出ると思いますし。 母親に聞くと、僕は絶対毎日ボールをけっていたらしいんです。自分の内から出てくるものが勝手に出てきちゃったと思うんですけど、そういうものだと思うんですよね。子どもは意識しては出来ないと思うんで、負けない気持ちや情熱が大事になってくる。そういった気持ちを持ってもらえればいいですね。 好きなものとか、これだけはとか、たくさん食べるとか、牛乳あいつより飲めるんだとか、何でもいいんです。そういったものが積み重なっていくんじゃないかな。特にスポーツの世界は、負けん気がないとやっていけないので。みんな冷静にやってるとは思いますけど、大事だと思います。」

編集部:「保護者や家族のサポートについても、アドバイスをお願いします。」

山口さん:「見守ってあげるしかないんじゃないですか。色々言っても、実際にやるのは子どもですからね。その子が本当にどう思っているかを、引き出してあげるのが一番じゃないかな。僕はそうやって親に育ててもらったんで、今になって良かったなと思ってるんです。ワガママでしたけど、よく我慢(がまん)してくれたなと(笑)。そうやってサポートをしてあげれば、子どもはスクスクと育っていくんじゃないかな。すぐに「コレをしちゃいけない」って止めるのではなくて、ちょっとヤンチャぐらいじゃないと、スポーツ選手にはなれないかもしれません(笑)。」

色紙に書かれた言葉は、「まっすぐな心で!!」。幼いときからサッカーにあこがれ、まっすぐに努力をしてきた山口さんらしいメッセージです。私たちも、まっすぐな心で、さまざまなことに挑戦したいですね。 これからの山口さんのご活躍を、応えんしたいと思います!

取材日:2015/02/09
選手&チームのご紹介
久慈 修平(くじ しゅうへい)選手

1983年生まれ、京都府出身。ポジションはMF。FC鷲峰スポーツ少年団、宇治FCを経て、1999年に名古屋グランパスエイトのユースに入団。 2001年 U-18日本代表に選出される。2002年にトップチームに昇格。2010年にジェフユナイテッド市原・千葉へ移籍し、2014年に13年間にわたるプロサッカー選手生活を引退した。

オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/yamaguchikei/
Twitter:https://twitter.com/kei_yamaguchi_

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