食育スペシャルインタビューVol.2「FC東京・権田修一選手(後編)」

Vol.2 後編 Jリーグ ディビジョン1「FC東京」権田修一 選手

Jリーグや日本代表でも大活躍の権田選手。前編では、「子どものころの食生活」についてインタビューしました。
そして今回は後編。後編のテーマは、「プロになってからの食生活」です。
現役のJリーガーは食事についてどんな風に考えているのか?コンディションの管理はどうしているのか?
将来、Jリーガーになりたいジュニア選手は見逃せないね!

「プロになって、食生活は変わりましたか?」1日のトータルバランスを意識するようになりました。

編集部:それでは、プロになってからの食事についておうかがいします。
「海外遠せいでは、食事の面でも色々な違いがあると思いますが、何か“海外でも必ず持っていく”食品などはありますか?」

権田選手:「いえ、僕は、食事については、できるだけそこの土地に合わせるようにしています。梅干しとか納豆とか、“コレ”がなきゃいけない、というような状況にしたくない。もしソレが手に入らない時、ストレスになっちゃうのがイヤなんです。だからその土地にある、体に良さそうなものを選んで食べています。」

練習中の権田選手1

ひさこ先生:「権田選手は、ミネラルウォーターにもこだわりを持っていますよね?」

権田選手:「以前は色々な種類を飲んでいたけれど、海外遠せいが増えてからはできるだけ同じものを飲むようにしています。
今はチームが用意してくれた水を飲んでいます。ただ日本の水は軟水(なんすい)だけれど、ヨーロッパでは硬水(こうすい)が多いから、遠せいが近くなると日本でも硬水を飲んで、体を慣らしていくようにはしています。」

編集部:次の質問です。
「プロになってから、食事で何か気をつけていることはありますか?」

権田選手:「カロリーや栄養を、1日のトータルで考えるようになりました。たとえば、昼に肉を食べたから、夕食はサラダを多めに食べるとか。和食屋さんでは小ばちをたくさん頼むので、店員さんに「こんなに食べるんですか!」と言われたり。焼肉屋でも、肉よりはご飯やナムルを多く食べるので、いっしょに行く人におどろかれます。肉を食べ過ぎると、次の日に体調を悪くしてしまうので(笑)。」

編集部:試合前と練習時では、食事の内容は変えているんですか?

権田選手:「試合前は主食を増やすようにするなど、多少は食事内容を変えたりしますが、大きくは変えていません。今日の自分が食べたものが、明日の自分の体を作り、そして明日の練習につながっている。試合まで日数があるから今はいいや、ではなく、“今日”ちゃんと食事をして練習する。そのくり返しが大切だと思うんです。」

ひさこ先生:「権田選手は、食べることに関して、人間としてもアスリートとしても興味を持って、積極的に取り組んでいる。お母様からしつけられた良い食習かんが、今の食生活に活かされているんじゃないかしら。」

練習中の権田選手2

権田選手:「ほめていただいて、ありがとうございます(笑)。
おいしく朝食を食べるためには、前の日の夕食は早めにすませて寝なくちゃいけないし、もっと言うとその前の昼食もちゃんとした時間にとらなきゃいけない。1回ずつの食事ではなく、すべてつながっているんですよね。
そうそう、最近は昼食の後、30~40分の昼寝をするようにしています。朝起きるのが早く、午前中練習があると、暑いときは特に体がつかれる。昼食後、午後の練習までの間に少しだけでも睡眠をとることで、頭も体もスッキリするんですよ。」

つづき
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